使用済み核燃料から取り出したプルトニウムと、ウランを混ぜた化合物（ＭＯＸ燃料）を使用する九電玄海原発３号機（佐賀県）は、事故を起こす危険性が高いとして、市民団体が使用差し止めを求めた訴訟の判決で、佐賀地裁は２０日、原告の請求を棄却した。

　　争点は（１）ＭＯＸ燃料とそれを覆う管の間に隙間ができる「ギャップ再開」という現象が起き、事故を引き起こすかどうか（２）使用済みＭＯＸ燃料の原発内保存が健康被害や環境汚染をもたらすかどうか。

　　判決で裁判長は「ギャップ再開が起きるとは認められず、燃料溶融の危険も認められない。健康被害も証明されていない」との判断を示した。