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眠りに落ちる時、突然頭の中で“パーン”、“バーン”あるいは“ガシャーン”といった爆発・破裂音を感じたという経験はあるだろうか。人に言ってもなかなか理解されないこの珍現象について、米「ワシントン州立大学」の精神科医が興味深い事実を発表した。
入眠時に、まるで電気ショックでも受けたかのように頭の中で発せられる突然の大きな爆発・破裂音。同じ部屋で眠っている他の人には聞こえず、痛みなどといった症状もない。よってこの症状を理解している医師は極めて少ないとも言われているのが、「頭内爆発音症候群(英名:Exploding head syndrome)」である。
脳に異変が起きたのかと不安になるが、実はこの現象に悩む人はそう少なくないことが分かった。このほど米「ワシントン州立大学」精神科クリニックにおいて、ブライアン・シャープレス博士が211人の学生に聞き取り調査をしたところ、頭内爆発音症候群に悩む学生はなんと18%。かつては50代に多い症状などと捉えられていたが、若い人々でも5人に1人という多さにシャープレス博士も驚いている。また、その3分の1以上が金縛りやほかの睡眠障害の症状を経験しているという。「てんかん」や「くも膜下出血」を思い浮かべて心配する学生もいたが、シャープレス博士は「脳が軽い痙攣発作を起こしたような状態と言えるが、てんかん発作ではない」と説明しており、ほとんどのケースで心配は無用だそうだ。
実はここ数年、筆者も2か月に1度の割合でこれを経験している。破裂音に先んじて、閉じた瞼にスクリーンセーバーにあるような渦を巻く光が出現することも多い。そのメカニズムの完全な解明はまだ先になるようだが、脳幹の背側部分に散在する網様体において、視覚がシャットダウンするタイミングと聴覚がシャットダウンするタイミングにズレがあるとそうした現象が起きるのではないかとみられており、その根底には神経の疲れやオーバーワーク、精神的ストレスがあるようだ。このたびの調査結果は医学ジャーナルの『Journal of Sleep Research』に発表されたが、頭内爆発音症候群というものが医学界においてもっと広く理解され、正しく診断されることを願ってやまない。
※ 画像はイメージです。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)