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2月21日(土)、東京・B&Bにて『プロレタリア芸人』刊行記念イベント『プロレタリア芸人の逆襲』が開催されました。
現在、芸人としての仕事よりも、月28日の過酷な肉体労働で生業を立てているといっても過言でもないソラシド・本坊元児。肉体労働の辛さを綴っているTwitterやブログは、芸人仲間やお笑いフリークの間で以前から話題になっていましたが、ついに著書刊行に至りました。
満員のお客様の前に現れた本坊。「まさかこんなにたくさん、きれいな方も来てくださっているとは……」と恐縮しつつ、本のタイトルについて「プロレタリアって無産階級っていう意味らしいんですけどね、タイトルがいかつ過ぎますよね」と発言。心身ともにボロボロになった様を赤裸々に語っていることから、「現場に行くのが怖い。怒っている人もいるんじゃないかなと思ってます」と不安も吐露。が、悪口を書かれているとは知らずに優しくしてくれる方もいるそうで、心苦しさも感じている様子です。
現在、座骨神経痛で肉体労働をお休みしているとのこと。「印税が入るんやと思ってたら、半年後とかにしか入らないらしくて。今はこの本を持って、テレビ局で配ったりしていて全然働いてないんですよ。今田耕司さんに渡しに行ったら、石坂浩二さんにも受け取ってもらえて……。書店もまわってるんです。自分で書いたチラシを持って行って、”著者です。貼ってもらえませんか?”って言ったらダメですって言われて……そんなこと、あります?」と自虐的に語りかけながら、「今は飢え死に待ちです! 印税がまさか半年後にしかもらえんとは……翌月にもらわんと生きていけませんよ!!」と逼迫した生活への怒りを爆発させてます。
「今日来てくださった方は……きっとこれから出て来る人目当てでしょ?」と呼び込んだのは、同期の麒麟・川島明。サプライズゲストで同じく同期のアジアン・馬場園梓が一緒に登場すると、歓声が挙がります。
昨日、一緒にお酒を飲んでいたという3人。「明日、ここでトークライブをするんだと言ったら、予定がないから来てくれるっていうことになって」と、馬場園の出演について説明する本坊です。その後、インパクトドライバーについて熱弁をふるい、川島と馬場園を困惑させます。
「肉体労働してるとき、人と喋ってないからか、一緒にいるとずっと喋っている」と分析する川島。「昨日もひどかった。…ネゴシックスと4人で火鍋を囲んでいたら、いきなり折り紙を取り出して2つに折ってクギを挟んでのり付けし出した。とうとう呪いをかけ始めたのかと思ったら、明日(この日のトークイベント)に来てくれるお客さんにプレゼントしたいからって、しおりをつくってた」と言われ、本坊は「本の刊行イベントやから、しおりがええかなと」と弁明します。
クギを挟んだことについては「俺らしいかなと思って」と説明しますが、川島には「ただ折った折り紙にクギが挟んであったら怖い。お客さんに”扶桑社の本を買ったら、異物が混入していた”と言われるわ!」とツッコまれる始末。結局、アート的なセンスを持つネゴシックスの「本のタイトルにちなんで、Pのかたちのしおりにしたらどうですか?」という提案を受け入れて、4人でつくり始めたそうですが、折り紙が足りないというまさかのアクシデントが発生。
「夜中やし、買いに行く訳にもいかへんから、ネゴシックスが箸袋でつくって……。50人来るってわかってるのに、折り紙の枚数が足りないってなんなん」とげんなりしている川島に、本坊は「折り紙の柄がきれいやったから買ったんよ」と説明するも、「その柄、1枚だけしか入ってなかったやん」とツッコミ返されるだけでなく、馬場園にも「枚数もちゃんと開けんでも見えるように書いてたで、32枚って」と笑いながらツッコまれまていました。
本坊のことを我が子を見守るように、優しく微笑む馬場園。「本の中でも、ババちゃんは天使みたいに書かれている」と言う川島に、「(本坊は)ほっとかれへんオーラが出てるから、ちゃんとご飯食べてるか?とか心配してしまう」と説明します。
「川島やって、ええ感じで書いてるやん」と言う本坊は「違うやろ!俺、スネ夫みたいやったやん。ぼろくそやったやん」」と怒気を強める川島の言葉を、「ユーモアですよ」と受け流していました。
「(肉体労働ではなく)普通のバイトはせぇへんの? コンビニとか飲食店とかでやったらええやん」と問いかける馬場園に、「酔っぱらいが来たら嫌やん」と返す本坊。「現場で”オラっ!”とか言われても、(自分と同じように)しんどい思いをしながら働いてるから耐えられる。でも、酔っぱらいとはフェアじゃない」と持論を展開する本坊ですが、「コンビニも飲食店も、お客さんはお金払ってるやん。フェアな訳ないやろ」と呆れる川島。も、「消費者が強くなり過ぎてしまうのはよくない」と熱く反論します。…その様子を冷静に観察していた川島。「そんな話して、お客さん喜ぶ? お前、俺らが来うへんかったらどうするつもりやったん?」と静かに指摘すると、笑いが起こりました。
川島はNSC時代、本坊と似ていると言われていたそうですが、今の行動には不可解な点も多いようで、「毎日、ご飯と卵焼き、ミートボールが入った弁当を写真にとってTwitterに上げてた。100連写しても一緒の写真なのに毎日載せてた」や「ツイキャスでゴーグル付けてセメントを塗ってる様子を配信してて怖かった」など、次々と出てくるエピソード。それについて、「Twitterに載せたら、返事くれた人がおったから載せてた」「誰かに見といてほしかったから、ツイキャスしてた」と、さもそのことが当然のような表情で返す本坊でした。
その後もNSC時代の話などに華が咲いて、トークイベントは終了。
本坊は「今日は同期が駆け付けてくれて嬉しかった。『プロレタリア芸人』、ソラシド、そしてNSC大阪20期生をこれからもよろしくお願いします」と挨拶し、イベントを締めくくりました。
●書籍情報
プロレタリア芸人
著者:本坊元児
価格:1300円(税抜)
扶桑社刊
【本坊元児】【ソラシド】