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近年、音楽レーベルによるスクールビジネスが活発化している。この分野で先行するのはエイベックス・グループ・ホールディングスだ。すでに多くのアーティストを世に送り出している「エイベックス・アーティストアカデミー」のほか、「日本ストリートダンス協会」ではインストラクターの育成も行い、全国へと規模を広げている。また、ユニバーサルミュージックでは12 年からダンス教育支援プロジェクト「Dance Education Project」をスタート。全国の小学校や幼稚園へインストラクターの派遣を行っている。上記2社以外にも、自社の管理音源を活用した教材開発の動きも増加している。
ソニーの音楽スクール「カラオケ高得点」講座も新設
こうしたなか、ソニー・ミュージックエンタテインメントでは、2月16日付で教育分野の各種事業開発を担う「エデュケーション事業部」を新設。4月より手始めとしてスクール事業の展開をスタートさせた。
■昨年実施した講座フェスティバル「ソニアカ」をレギュラー化
同社では昨年9月13日~15日の3日間で“音楽人養成クリエイティブ講座フェス”と銘打った音楽セミナー『SONIC ACADEMY』(通称ソニアカ)を実施。講師陣には現役のトップクリエイターを揃え、SME六番町オフィス内で、作詞作曲からレコーディングエンジニア、制作ディレクターの仕事術まで幅広い内容の講義(全50講座以上)が行われた。
「今回、“ソニアカ”を発展させ、レギュラー化するにあたり、対象を2つに分けました。「MUSIC MASTER」は乃木坂ビルで、それぞれ全10回で講座を行い、“大学院”という位置づけ。近年はDTMも簡易になり、音楽的な勉強を経ずに作家としての活動をスタートさせるケースも少なくありません。そこで、そうした方々を対象に、改めて音楽を理論から学べる講座を設けました。一方、「ソニアカ WEBトレーニング(通称ソニトレ)」はカジュアルなイメージで、エンタテインメント要素も加味したものになります」(ソニー・ミュージックエンタテインメント エデュケーション事業部チーフ・ゼネラルマネージャー 髙木伸二氏)
昨年実施した“ソニアカ”では当初の年齢想定よりも高い、25歳~35歳の受講者が多く、すでに音楽業界で仕事を始めている人も少なくなかった。そうした結果を受けて、“大学院”という設定に至ったという。
「結果的に既存の専門学校とも差別化できる内容になりました。優秀者にはSME乃木坂スタジオでの制作経験等、最新のプロの機材を使って学んでもらうことができます」(エデュケーション事業部 朝日城児氏)
「ソニトレ」は1回5分程度のテーマ別の解説動画を配信。スタート時は「ボーカル」に絞った内容となり、半期(6ヶ月)を1区切りとして、レッスンを進める。
「プロを目指す方だけでなく、気軽に動画を楽しんでもらえるような、スペシャル講座も製作します。例えば、第一興商さんと連携した“カラオケの精密採点で高得点を出す方法”や、“声が通るマイクコントロール術”なども用意する予定です」(エデュケーション事業部 灰野愛子氏)
もちろん有望な人がいれば、実際にレーベルへ紹介するなど、グループの強みも最大限に活かしていく。
なお、音楽制作プロダクションのディグズ・グループも5月よりクリエイター育成プログラムを開講するなど、レーベル以外でも同様の動きが見られる。音楽関連のスクールは今後もさらに増加していきそうだ。
(ORIGINAL CONFIDENCE 15年3月23日号より)