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続々と最終回を迎えている冬ドラマ。ほぼ出そろった視聴率を、ランキング形式で振り返ります。
首位発進の杏『デート』が4位に転落……最終回が好評も「『ごちそうさん』バブルも潮時か」
■トップはやっぱり、安定の医療モノ
まず、平均視聴率のトップ10は以下の通り(ビデオリサーチ調べ、関東地区/『相棒』などのクールまたぎは除く)。
1位『DOCTORS 3~最強の名医~』(テレビ朝日系)14.4%
2位『○○妻』(日本テレビ系)14.3%
3位『銭の戦争』(フジテレビ系)13.3%
4位『デート~恋とはどんなものかしら~』(フジテレビ系)12.5%
5位『ウロボロス~この愛こそ、正義。』(TBS系)10.4%
6位『流星ワゴン』(TBS系)10.2%
7位『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)9.3%
8位『学校のカイダン』(日本テレビ系)9.3%
9位『ゴーストライター』(フジテレビ系)8.6%
10位『残念な夫。』(フジテレビ系/放送中)7.7%
トップは、沢村一樹主演の人気シリーズ『DOCTORS 3~最強の名医~』。最高視聴率21.7%を叩き出した前作には遠く及ばなかったものの、相変わらずの安定感。視聴者の満足度は“今期ナンバーワン”といわれ、ネット上には、早くも次回作を待ちきれない様子のファンが数多く見受けられる。
2位は、最終回に大ブーイングが起きた柴咲コウ主演『○○妻』。同作は、同局で2011年に放送された連続ドラマ『家政婦のミタ』で脚本を手掛けた遊川和彦氏によるオリジナル作品。開始当初は、かたくなに結婚しようとしない“契約妻”(柴咲)と、そこに不信感を抱く夫(東山紀之)のやり取りに「面白い」「先が気になる」と期待感を抱く視聴者も多かったが、物語が進むにつれ、そんな声もフェードアウト。
最終回では、たまたま出くわした不良学生に暴行を受け、主人公が唐突に死亡。伏線の一切なかった“死亡オチ”に、ネット上では「終わり方が雑すぎる」「これまで見たドラマの中で、最低」「今までの意味不明なエピソードが、何ひとつ回収されてない」といった酷評があふれた。
これをきっかけに、遊川氏が過去に書いたトンデモシーンの数々が話題に。中でも、田中美佐子と浜田雅功がダブル主演を務めた『十年愛』(TBS系)で、大江千里演じる主人公の夫が、高速回転するメリーゴーランドの遠心力で吹き飛び死亡するシーンが、「遊川脚本のトンデモぶりを象徴する迷シーン」として語り継がれているようだ。
■草なぎ剛『銭の戦争』最終回が今期トップ
3位は、SMAP・草なぎ剛が、エリート証券マンから一転、借金の取り立て屋として成り上がろうとする主人公を演じた『銭の戦争』。初回では、刺激的なシーンの連発。中でも、主人公が道端のゲロをを飲まされそうになるシーンは、「もらいゲロしそう」「もう見たくない」と嫌悪感を訴える視聴者が相次いだ。制作側の配慮からか、以降、ここまでの過激なシーンはみられず、視聴率も安定。俳優としての草なぎが、あらためて評価される作品となった。
さらに、ヒロイン役の元AKB48・大島優子の演技もあらかた好評。しかし、最終回で見せた“泣きの演技”に対し、「あ~ははははは~ん、あ~ははははは~ん……って聞こえる」「笑ってるのか、泣いてるのかわからない」「爆笑した」という声が相次ぎ、このシーンを抜粋したYouTube動画は、24日現在で48万回を超える再生回数を重ねている。
5位は、生田斗真と小栗旬のダブル主演『ウロボロス』。原作漫画を読んだ生田が、「なんとしても映像化したい。相棒役は小栗旬にやってほしい」との思いから、小栗に漫画を渡した……というエピソードがあるほど、熱いドラマだが、結果は“ギリギリ2ケタ”とイマイチ。ジャニーズ側は、番組開始前から映画化に前向きだったようだが、この視聴率で果たして……?
■『夫のカノジョ』以下の大コケ記録を樹立!
堀北真希主演『まっしろ』や、田中麗奈主演『美しき罠 ~残花繚乱~』など、今クールも大コケが目立つTBS。中でも『まっしろ』は、『白い巨塔』『昼顔』(共にフジテレビ系)の人気脚本家・井上由美子氏が手掛けながら、全話平均5.9%と惨敗。
クランクアップ時には、まだ放送を残しながらも、担当プロデューサーが番組公式Twitterで「堀北さんのファンの方に悔しい思いをさせてしまったことについても、率直にお詫びしなければなりません。申し訳ありません」「僕が叩かれるのは当然ですが、井上由美子先生、今井監督を始めスタッフ一同、堀北真希さんはじめ、キャストの頑張りは、信じていただき(後略)」などと低視聴率を謝罪する珍事が起こり、「まだ見てる視聴者がいるのに」「出演者の立場がない」など、批判的な意見が寄せられた。
そんなTBSをも下回ったのが、山口智充主演『保育探偵25時~花咲慎一郎は眠れない!!~』(テレビ東京系)。金曜8時台のゴールデン帯にもかかわらず、3%台を連発。最終回では、過去最低の2.8%を記録し、全話平均は3.5%。“ゴールデン帯・今世紀最低視聴率”を記録し、話題となった川口春奈主演『夫のカノジョ』(TBS系)の全話平均3.8%を下回る惨事となった……が、それすらほとんど話題になっていない。
全話平均15%超えがない、ヒット作不在の今クール。しかし、次クールは、堺雅人主演『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)、SMAP・木村拓哉主演『アイムホーム』(テレビ朝日系)、斎藤工主演『医師たちの恋愛事情(仮)』(フジテレビ系)など、視聴率男が目白押しなだけに、もっと期待できそうだ。
(文=編集部)