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歌手の郷ひろみ(59)が、26日スタートのTBS系「天皇の料理番」(日曜、後9・00)で、21年ぶりに連続ドラマへ出演することが14日、分かった。
俳優・佐藤健(26)演じる主人公・篤蔵を応援する在仏日本大使・粟野役。「人生初」というヒゲを生やして役作りをし「世界記録級のハードルだった」というフランス語を猛特訓。今年10月の還暦を前に「60代からは俳優の道を」と意欲的に語った。
“俳優・郷ひろみ”が復活する。
「天皇の-」は明治後期、片田舎のやっかい者が仏パリで料理修業し、26歳という若さで皇室の台所を預かる宮内省厨司長となる秋山篤蔵(佐藤)の半生を描く。
パリ駐在の外交官・粟野慎一郎を演じる郷は、篤蔵に「大日本帝国は一等国であると、あなたの料理で証明してください」と将来を決定づける言葉を贈る重要な役。石丸彰彦プロデューサーは「一番大事なセリフをだれに言ってもらうか悩んだが、品があってエレガントを持ち合わせる郷さんしかいない」と白羽の矢を立てた。
郷が連続ドラマに出演するのは、1994年のNHK「企業病棟」以来。単発ドラマも1996年のTBS系「坊ちゃんちゃん」に出演したのが最後だ。
近年は歌手業に専念してきたが、今年は5月20日に100枚目のシングル「100の願い」を発売し、10月には60代に突入するなど、大きな節目を迎えるタイミング。「自分が大きく飛躍する年で、新たな世界を見つけていかないと」と役者業復帰を決意した。3月末の撮影では、自身初めてヒゲを生やして役作りして臨んだ。
大変だったのはフランス語。完璧主義の郷は「世界記録級のハードルだった」と振り返る。約3ページ分のセリフを一気に話す場面も。外交官役とあってネーティブな発音を会得するため、1カ月前からフランス人の先生のもとで猛特訓し、撮影では自ら「もう1回」と撮り直しを志願した。
「60歳は成功の始まりの年。自分の中で手が届きにくいものをやりたい。今回はその第一歩のつもり」と、新たな飛躍へ自らゴーサインを出した。