合宿初日の練習で、選手とともにランニングするハリルホジッチ監督＝２３日、大分市内

　 　注目された初練習は、選手の体調を考慮して３０分間のランニングのみ。ややあっけに取られたが、ハリルホジッチ新監督の意欲が伝わる光景があった。
　　選手と一緒になって６２歳の指揮官も走った。しかも序盤は先頭で。途中から遅れはしたが、「完走」。監督は見守ることが多いだけに、長谷部は「びっくりした。珍しいですね」。今までとは何か違うという、期待も感じたはずだ。
　　新監督は就任会見で「私はかなり要求が高い」と厳格で妥協を嫌う性格を示した。だが、まず監督自らその姿勢を貫いている。合宿地の大分には前日入り。全スタッフを集め、万全の準備に余念がなかった。
　　練習前には控室で１５分程度、短い初ミーティングもあった。本田によると「Ｗ杯とアジア杯を見たが、このチームはもっと上を目指せる。負けたことには原因があり、そこを改善しないといけない」と話したという。
　　「避けてはいけないことに目を向けるのはいいこと。オーラがある人だと言われていたが、その通りかもしれない」と本田。まだ始まったばかりだが、早くも人心をつかんだのかもしれない。