オープン戦のブレーブス戦で初登板し、力投するヤンキースの田中＝１２日、米フロリダ州タンパ

　 　結果を求められる時期ではないが、田中にとっては待ち望んだ最高の結果と言っていい。対外試合は昨年９月以来６カ月ぶりの登板。２回を完全に抑えたヤンキースの田中が、笑みをこぼした。
　　主力が並ぶブレーブス打線を６人連続でアウトに取った。内野ゴロ四つと２三振という内容。投じた１９球中、１５球がストライク。「少ない球数で２回を抑えられて言うことはない。よかった」とうなずいた。
　　昨季まで２年連続でオールスター戦に選出されている３番のフリーマンを、縦に曲がるスライダーで見逃し三振。二回にはゴームズからスプリットで空振り三振を奪った。直球や打者の手元で動く球でゴロの山を築いたことも収穫だった。
　　降板後はブルペンで１８球を投げ、実戦で試せなかったセットポジションからの投球も確認。オープン戦初登板は充実の内容だった。
　　昨季けがをした右肘への不安はついて回る。「（試合を見る）皆さんがどう思うかについてはどうしようもない。僕なりに一生懸命投げる」。好投を続けて開幕に間に合わせることで、「問題なし」を証明するつもりだ。（タンパ時事）