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アーケードゲーム業界の衰退が取り沙汰されるなか、今年は話題のタイトルが続々登場。各社の取り組みを識者やメーカーに取材した。
◆アーケードゲーム業界に旋風を巻き起こす各社の取り組み
’14年4月の消費増税の影響で、多くの店舗が閉店を余儀なくされたゲームセンター。
市場規模は年々縮小しているものの、昨年10月発表の「平成25年度アミューズメント産業界の実態調査」によると、「多くの企業で不採算店を閉店し、経営の効率化を進めた結果、1店舗当たりの年間売上高、1店舗当たりの設置台数、1台当たりの年間売上高は揃って微増となった」という。
さらに、アーケードゲームに詳しいブンブン丸氏は、「各社が力を入れていて、今年は特に期待できるタイトルが多い」と語る。
それを裏付けるように、2月13、14日に開催されたジャパンアミューズメントエキスポ2015(以下、JAEPO2015)の来場者数は、2万604人。前年度の同イベントが大雪に見舞われたとはいえ、来場者は2倍近くまで増加した(前年度の来場者数は1万1367人)。アーケードゲームの再興を目指す各メーカーの取り組みを取材した。
◆人気アプリやブラウザゲームで新規顧客獲得へ
JAEPO2015でひときわ注目を集めていたのが、大ヒットしたアプリ『モンスターストライク』、人気ブラウザゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』など、話題作りをもとに作られたアーケードゲームだ。
ファンを新たな顧客として取り込める可能性があるものの、ブンブン丸氏は「『パズドラ』のアーケードゲームが苦戦しているので、ファンが足を運んでプレイしたくなる工夫が必要」と述べる。
「『艦これアーケード』は艦娘(かんむす)のカードが手に入るので、ファンへの訴求はバッチリじゃないかな。ゲームがおもしろいかどうかも重要だけど、グッズを目当てにプレイするファンは絶対にいると思う」
また、「迫力の大画面演出や専用の操作インターフェースなど、スマホ版とは違う新鮮な楽しさを提供できるように意識しました」とは、『モンスト』のアーケードゲームを手掛けるコナミデジタルエンタテインメントの東尚吾氏。
「タッグバトルなどアーケードならではの要素も多数盛り込んでいます。『モンスターストライク MULTI BURST』では、スマホ版との連携も予定しており、アーケードとスマートフォンが一体となって、コンテンツを盛り上げていきますので、どうぞご期待ください」
各社の戦いは始まったばかり。今後の動向に注目したい。
【ブンブン丸氏】
あらゆるジャンルのゲームに精通した、生粋のゲーマー。ライターや編集者のほか、イベントのMCなど、マルチに活躍している
【東尚吾氏】
『モンスターストライク MULTI BURST』のプロデューサー。メダルゲームも手掛ける
※画面はすべて開発中のものです <取材・文/黒田知道>