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1963年、48歳でプレーしていた当時のマシューズ(左)と現在48歳でプレーするカズ(右) [写真]=Getty Images
文=藤井重隆
19日に行われた明治安田生命J2リーグ第8節のV・ファーレン長崎戦で、Jリーグ最年長得点記録を48歳1カ月24日に更新した横浜FCのFW三浦知良が、世界でも再び取り上げられた。5日のジュビロ磐田戦でもゴールしていたカズは今季2点目となった。
そんなカズの活躍を大手メディア『ユーロスポーツ』は次のように紹介している。
「1982年、当時15歳だったミウラはブラジルへのサッカー留学を実現させ、サンパウロにあるアカデミー『アトレチコ・ユヴェントス』で修行。4年後、南米の強豪サントスと念願のプロ契約を結んだ」
「ブラジルに渡ってから33年。その年月はジョー・コール(元イングランド代表)が生まれ、スター選手となり、第一線から姿を消した期間に相当する。コールが引退した中、ミウラは日本の2部の横浜でいまだに力強いプレーを見せている」
「年齢から、彼が先発したりフル出場したりする試合は限られているが、彼はゴールを決めている。48歳で、だ。さらに彼は20歳、もしくは30歳も若い同僚選手たちをも凌ぐゴールセレブレーションを持っている。“カズダンス”と呼ばれるトレードマークはロビー・キーン(元アイルランド代表)のような特徴を持つ」
一方、『ユーロスポーツ』はカズと比較し、50歳までプレーした元イングランド代表の伝説的FWスタンリー・マシューズも紹介。
「1932年、当時17歳でプロデビューを飾ったマシューズはストーク・シティで15年、ブラックプールで14年、61年からは再びストークに復帰してプレーし、65年に50歳で現役を退くまで通算697試合71ゴールを決めた。イングランド代表では19歳から23年間プレーし、54試合で11ゴールを記録。“ドリブルのマジシャン”と称されたマシューズは、56年にはバロンドール(当時の欧州年間最優秀選手賞)を受賞。キャリアにおいて警告や退場を一度も経験しなかったマシューズは、元ブラジル代表の英雄ペレからも『彼はフットボールの何たるかを我々に教えてくれた男だ』と賛辞を受けた」
奇しくもマシューズが最後にプレーしたのは、カズがプロになる1年前の1985年に行われた親善試合で、イングランド代表OBとしてブラジルを相手になんと70歳でプレーしていた。
現代サッカー界で最も寿命が長い選手はGKに偏っており、実際にプレミアリーグの最年長出場記録は1995年に当時マンチェスター・Cに在籍したイングランド人GKジョン・バーリッジが記録した43歳162日。今シーズンもプレーする現役選手では、トッテナムの元アメリカ代表GKブラッド・フリーデルが43歳で最年長となっており、最年長出場記録更新が注目されている。
だが、近年はGK以外の選手でも、40歳までプレーした選手の活躍が目立った。プレミアリーグの最多出場記録を持つ元ウェールズ代表MFライアン・ギグスをはじめ、元アルゼンチン代表MFハビエル・サネッティ、元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ、元イングランド代表FWテディ・シェリンガム、元ブラジル代表MFリバウドらも40歳になるまでプレーを続けた。
なお、イングランドのサッカー界で最年長出場記録を持つのは、1947年、3部に在籍していたニュー・ブライトンAFC(現在は解散)で当時51歳と20日という年齢でプレーした元スコットランド代表DFニール・マクベイン。世界最年長の出場記録は、2008年に当時71歳の元メキシコ代表FWサルバドール・レジェスがメキシコ1部リーグでチーバスの選手として、キックオフから50秒間だけ出場したものが公式記録となっている。
最後に、他の欧州最高峰の大会で最年長出場記録を持つ選手たちを紹介したい。(年齢は当時)
■FIFAワールドカップ
元コロンビア代表GKファリド・モンドラゴン(43歳)
■欧州選手権
元ドイツ代表MFローター・マテウス(39歳)
■チャンピオンズリーグ
イタリア人GKマルコ・バロッタ(ラツィオ)(43歳)
■リーガ・エスパニョーラ
元スペイン代表GKリカルド・ロペス(オサスナ)(41歳)※現日本代表GKコー チ
■ブンデスリーガ
元西ドイツ代表DFクラウス・フィシュテル(シャルケ)(43歳)
■セリエA
イタリア人GKマルコ・バロッタ(ラツィオ)(44歳)
カズが50代までプレーを続け、マシューズやマクベインの大記録を超えることになれば、世界でその知名度がさらに上がることだろう。
本記事は「サッカーキング」から提供を受けております。
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