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煙などで薬剤を室内に散らす据え置き型の殺虫剤(くん煙、くん蒸剤)を使用中に火災警報器が鳴り、止めようとしたところ薬剤を吸い込んでしまう健康被害が相次いでいる。
引っ越しで使う機会も増える時期。メーカーや業界団体が注意を促している。
厚生労働省の「家庭用品等にかかる健康被害病院モニター報告」によると、くん煙剤などに反応した警報器を止めるために部屋に入って健康を害したという事例は2008~12年度の5年で計76件。多くはうがいをするなど、家庭内の処置で症状が治まっているが、病院を受診したケースもある。
50歳と25歳の女性は、くん煙剤の使用中に警報器が鳴り、2人で部屋に戻ったが、その後、せきや頭痛、めまいなどが約1時間続いた。37歳の女性も、部屋に戻り、くん蒸剤をベランダに出す際に煙を吸い、2日にわたって吐き気や頭痛、目の痛みに悩まされた。
被害が目立ち始めたのは、04年の消防法改正で、住宅に警報器の設置が義務化されて以降。日本火災報知機工業会によると、家庭用の警報器は、煙式、熱式、ガス漏れも感知する複合式の3種類ある。煙式が、火災をいち早く察知できるとして普及している。
煙式は機器に一定量の煙が入ると鳴る仕組みで、くん煙剤にも反応する。複合式も、薬剤を霧状にして拡散するくん蒸剤に反応することがある。警報器は一般的に煙が少なくなれば鳴りやむが、同工業会は「近所迷惑を考え、慌てて室内に戻るのだろう。健康面を考えると、外側から窓を開けるなどして煙を散らすしかないので、事前の対策が大切」という。
対策としては、使用前に警報器を取り外すか、ポリ袋で機器を覆う。製品の取扱説明書などにも詳しい対処法が記載されている。殺虫剤メーカーの中には、製品に警報器を覆う専用カバーを付けているところもある。
同工業会は「足場に気をつけて対策を講じ、使用後は必ず警報器を元の状態に」と話す。