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「柏から世界へ」。アジアで勝つ原動力。クラブ、選手、サポーターの思いが詰まった日立台

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「柏から世界へ」。アジアで勝つ原動力。クラブ、選手、サポーターの思いが詰まった日立台

 「柏から世界へ」。アジアで勝つ原動力。クラブ、選手、サポーターの思いが詰まった日立台

 「チームとして、引き寄せるものを持っている」

  柏レイソルは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でホーム2連勝を果たした。ここまで、他クラブが苦戦を続ける中で唯一無敗を続ける要因には、クラブ、選手、そしてサポーターに共通する目標がある。

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  サッカー観戦の醍醐味には、まず試合を楽しむことが挙げられる。1点を争う緊迫した展開や勝敗によって天と地ほどの差のある重要な一戦はゴールシーンだけでなく、パスやドルブル、駆け引きとった1つ1つのプレーにテレビ越しにも息を飲む。

  しかし、生観戦の楽しみはそれだけではない。スタジアムに足を運べばサポーターの声援やブーイング、歓喜、怒号…その全てがアンサンブルとなり、ほかでは味わえない熱気を体感できる。

  3月17日、柏レイソルはAFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第3節にて、ホーム日立柏サッカー場の中国の山東魯能を迎えた。

  試合は1点を争う好ゲーム。選手たちは激しくぶつかり合い、1つのボールを巡って火花を散らした。ホームチームの柏レイソルが前半に先制点をあげれば、アウェイに乗り込んだ山東魯能も後半早々に1点を返す。そして迎えたアディショナルタイム、輪湖直樹のヘディングがネットを揺らした。

  その瞬間、スタジアムが揺れた。この日の動員数7657人。この数は、連日3万人前後を集めるプロ野球から比べれば非常に少ないかもしれない。それでも収容人員1万5349人という理想的な大きさの日立台に閑古鳥は鳴かなかった。

  陸上トラックのないサッカー専用スタジアム。7657人の1人1人が真剣に愛するクラブを応援する熱気は、柏レイソルの選手にとっては後押しとなり、山東魯能の選手には重圧となっていたはずだ。

 “ミスターレイソル”の系譜を継ぐ男、工藤壮人は試合後に語った。

 「チームとして、引き寄せるものを持っている。このスタジアムだからこそ、最後の最後まで応援してくれるサポーターが輪湖を後押ししてくれた」

浸透する“世界の舞台で戦う”という思い

  ここ数年、Jリーグ勢はACLで苦しい戦いを強いられている。今季もガンバ大阪、浦和レッズ、鹿島アントラーズが苦戦しているが、その中で柏レイソルのみが無敗。今年に限らず、2012年にベスト16、2013年にはベスト4とJリーグ勢では最も安定した成績を残している。

  その要因とはなんなのだろうか?

  あるいは、組み合わせによる優位性もあるのかもしれない。…

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