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ヒ素と言うと、和歌山毒物カレー事件や森永ヒ素ミルク中毒事件などを引き起こした、「致死リスクが高い、猛毒な化学物質」というイメージがある。実際にヒ素は生物に対する毒性が強く、毒物及び劇物取締法により医薬用外毒物に指定されている。
間違って飲み込むと、吐き気、嘔吐、下痢、激しい腹痛などがみられ、場合によってショック状態から死に至る。例え少量でも肺に影響を及ぼし、慢性的に服用すると、皮膚の色が変わり、黄疸、腎不全などが発症し、じわじわと死に近づいていく。
だが、世界にはヒ素を食べても何ともない人たちがいる。その生活習慣によりヒ素に耐性を持ったようだ。
アルゼンチン北東部に位置するアンデスの人里離れた集落にて暮らすアタカメニョ族の子孫たちは、ヒ素を溶かした水を習慣的に飲んでいるが、全く健康に問題はない。アンデスと言えば、ポンチョを身に纏い、アルパカを連れて歩く遊牧民たちの牧歌的な光景が真っ先に思い浮かぶが、そんなアンデスのとある集落では、有毒であるはずのヒ素が無毒なものとして浸透しているのだという。
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この驚くべき事実が判明したのは、スウェーデンのルンド大学の研究チームである。彼らがアタカメニョ族が暮らす集落で、女性124名の遺伝子を調べたところ、1万年前から7千年前までの間に、体内にてヒ素の耐性にもつながる遺伝子変異が起こっていたことが判明したのである。
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集落は火山性土壌の上にあり、当時土壌に含まれるヒ素が放出された湧水を日常的に飲んでいたことから、次第にヒ素への耐性が形成されたものと研究者たちは見ている。
長期にわたり同じ薬を飲んでいると、次第に効きづらくなることはよくあることだ。これは肝臓において薬を分解する酵素が増えるためである。このような人体のメカニズムを考えれば、ヒ素を食べても無害な人がいるというのは不思議でないかもしれない。
via:dailymail・原文翻訳:lingafrank
海藻をよく食べている日本人にだけ海藻を消化する腸内細菌が存在するというニュースがあったけれど、環境に適応させるために人間も進化していくようだ。ヒ素に耐性のある遺伝子を解明することで、ヒ素中毒の人の治療法に役立つかもしれないね。
【恐るべき人類の環境適応能力。ヒ素に耐性をもつ民族の存在が明らかに(スウェーデン研究)】を全て見る