政治そのほか速
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欧州各国が続々と参加を表明した、中国主導のアジアインフラ投資銀行(以下、AIIB)に日本とアメリカはなぜ参加しないのでしょうか?様々な専門家の分析とともに一連の流れを説明します。
申請期限を過ぎても日米の参加を待つ中国
中国が設立を主導しているAIIBについて、その創設メンバーになるための期限として同国が設定した3月31日が過ぎ、日本は参加を見送ることになりました。この決定については、様々な立場から議論が提起されており、日本はどう行動するのがベストなのかが、なかなか見えてきません。
中国の楼継偉財政相は3月20日、申請期限を過ぎても日本と米国の参加を待ち続けると表明していますので、現段階での不参加は必ずしも最終的に参加しないことを意味しません。
米国は同盟国に対してAIIBに参加しないよう呼びかけていましたが、3月中旬にイギリスが参加表明をすると、フランス、ドイツなどのEU諸国を始め、オーストラリア、韓国などの同盟国が堰を切ったようにそれに続きました。
これは米国にとって計算外の事態であり、世界のリーダーとしての面目が丸つぶれになってしまったことは否定できません。
アメリカ同様、不参加を決定した政府に対しては、民主党の岡田克也代表は、「先進7カ国(G7)の結束が乱れたのは大きな失態だ。(安倍晋三首相は)あれだけ首脳外交をしていてなぜ統一歩調を取ろうとしなかったのか」と答え、維新の党の江田憲司代表は「日本外交の完全な敗北だ。参加しないのは米国が反対しているからで、米国の呪縛から解き放たれるべきだ」と激しい批判を浴びせました。
AIIBに対する日本側の懸念点
AIIBとは、日米が主導するアジア開発銀行(ADB)では賄いきれない、アジアにおけるインフラ整備のための資金ニーズに応えることを目的に据え、中国が主導して設立を目指している国際開発金融機関を指します。
インド、韓国、インドネシアなどアジアの主要国、イギリス、ドイツ、フランスなどEU諸国、ロシア、オーストラリアなど50以上の国と地域が参加を申請しています。その一方で、日本とアメリカは、AIIBの各種基準や運営面に懐疑的な見方を示し、現時点での参加を見送りました。
日米が懸念している点はいくつか考えられますが、ひとつは理事会の構成や、融資基準の透明性や公平性など、純粋に国際金融機関としての在り方の問題です。
AIIBは本店を北京に置き、総裁は中国人、出資額は1000億ドルの半分を中国が拠出し、25%はアジアから、残り25%はその他の地域からの出資で賄うとされています。…