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紫外線対策としてまず気になるのがお肌。最近では、髪も気にする人が増えたようですが、眼については盲点になっている人も多いかもしれません。
3月9日におこなわれたジョンソン・エンド・ジョンソンのメディアセミナーでは、金沢医科大学眼科学講座教授の佐々木洋先生が、タンザニアでの疫学調査の結果をもとに「紫外線が眼に与える影響と対策」について講演しました。
佐々木教授によると、昨年金沢医科大学が紫外線強度の高いタンザニアで行った疫学調査で、子どもの頃から眼に大量の紫外線を浴びていると、眼の老化を招く可能性があることがわかったそうです。
視力の調査では、タンザニアの子どもの視力は日本の子どもよりはるかに良いにも関わらず、成人の視力はタンザニア人より日本人のほうが良いという結果が出ました。
タンザニアと日本(石川県)の紫外線強度を比べると2倍近い差があり、タンザニアの子どもは日本の子どもよりも戸外での活動時間が長く、眼鏡やコンタクトレンズの使用率も低いため、眼部への紫外線被ばく量が3倍以上にもなっています。その結果、紫外線が原因とされる眼疾患である瞼裂斑(けんれつはん)を患っている子どもが日本の約4倍もいることがわかりました。さらに、成人になると紫外線関連の疾患で視力を失っている人が多く、また紫外線対策も不十分なため、日本人より眼の老化を招いている可能性が高いようです。
紫外線の影響で白目の一部がシミのように黄色く濁って盛り上がる瞼裂斑(けんれつはん)は、軽度の場合自覚症状がなく、気づかないこともありますが、症状が進むとさまざまな支障が出るだけでなく、審美的な問題もあります。眼をキレイに見せるためにも、瞼裂斑(けんれつはん)のような紫外線の影響による眼疾患にも注意を払いたいものです。
また、紫外線の影響によって水晶体が白く濁り、核白内障が早い時期から発症することで、眼の老化現象が早まる可能性が出てきます。老眼など年をとってからのことと思いがちですが、若いうちから紫外線対策をすることが大切でしょう。
これから暖かくなってくると、ますます必要になってくる紫外線対策。サングラスで十分だと考えている人も多いと思いますが、実はメガネやサングラスのみの場合は、レンズと顔の隙間から入り込んだ紫外線が眼に吸収されてしまいます。またレンズの色が濃い場合、視界が暗くなることで瞳孔が開き、結果として眼に紫外線が入りやすくなる可能性があるので注意が必要です。…