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気になる部位の脂肪をピンポイントで除去できるとして人気の脂肪吸引ですが、後遺症や死亡に繋がるリスクもあります。死亡事故の例やその原因について、詳しく解説します。
脂肪吸引による死亡事故の統計と歴史
日本には脂肪吸引による死亡事故の統計は、まだありません。よって、他国のデータをもとに脂肪吸引による死亡事故の統計を出してみました。
日本の厚生労働省と同じような政府機関であるアメリカのFDA(食品医薬品局)の脂肪吸引サイトでは、脂肪吸引が10万回行われた場合20~100人が死亡しているというデータが存在すると公表しています。その割合には差がありますが、死亡事故を含む大きな事故が過去に“あった”ということは認識する必要があると思います。
美容目的での太ももの脂肪除去が最初に行われたのはフランスで、1921年のことです。当時の手術は鋭いさじのような器具で皮下脂肪を引っかき出すという荒っぽいもので、その手術を受けた女性は足を切断することになったそうです。そのため、以後50年間は危険な手術として行われることはありませんでした。
それが1970年代になって、細い金属の管を使用する脂肪吸引が行われるようになりました。器具や技術の進歩と共に安全性も高まり、日本をはじめ世界で行われるようになったのです。
死亡事故の原因
FDAが挙げている死亡事故の原因となる“可能性”には、次のようなものがあります。いずれも最悪の場合は死に至ることがあるものです。
1)悪性の感染症により、組織の壊疽(えそ)や毒によるショック死の可能性。
2)血管に入りこんだ脂肪のかたまりや、血のかたまりが血管を詰まらせる「脂肪塞栓症」。これが肺や脳の血管で起こると、重大な危険を及ぼすことがある。
3)内臓の破損による出血死。臓に穴を開けたり傷つけてしまうことで起こる。
4)体液不均衡。体液の量が不均衡になり、心臓や肺(急性肺浮腫:肺に体液が集まって呼吸困難などを起こす)、腎臓などにトラブルが起きる可能性がある。
5)麻酔による副作用。麻酔薬の投与量が不適切で、神経に異常が現れたり筋肉に痙攣が起きる。心停止が起こる場合も。
死亡事故はいつ起こる?
死亡事故は施術中や施術直後に起こることが多いのですが、体液不均衡による急性肺浮腫など自宅に戻ってから起こるものもあります。施術中の事故に対してはクリニックがどのような対応策を準備しているのか、例えば出血多量の場合の救急医療体制はあるのかなどを事前にしっかり確かめるようにしましょう。
また術後に異常を感じた場合は、すぐに医師に連絡することを心がけてください。
(この記事の監修: 湘南美容外科大宮院 院長 / 吉原伯 先生)