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民事再生手続き中の国内航空3位、スカイマークが、タクシー大手の日本交通と事業提携する方針を固めたことが26日、分かった。子供をタクシーで羽田空港まで送迎するサービスなどを検討している。出資などの資金支援には踏み込まない。5月下旬をメドに策定する再生計画案に盛り込む考えだ。
小さな子供をタクシーで自宅から羽田空港まで送った上で、搭乗手続きが完了するまで運転手が子供をサポートするサービスを想定。日本交通は2014年4月から、日本航空と同様のサービスを行っている。ボタンを押すだけで簡単にタクシーを手配できるタブレット端末を羽田空港のスカイマークカウンターに設置する案も出ている。
スカイマークは低価格を強みにしてきたが、他業種との提携でサービスを充実させることで、顧客開拓の余地を探る。
スカイマークの支援企業には、約20社が名乗りをあげている。経営破綻で悪化したブランドイメージを立て直すため、これまでに広告制作大手のティー・ワイ・オー(TYO)の支援が決まったほか、PR会社のサニーサイドアップからも支援を受ける方針だ。【大久保渉、横山三加子】
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サービス向上に向けた提携戦略の検討を進めるスカイマークだが、航空大手など核となるスポンサーの選定に手間取り、再建の全体像を描く作業は遅れている。ANAホールディングス(HD)などが名乗りをあげているが、一定程度の独立性を維持したいスカイマークはのみ込まれることを警戒。3月中旬をメドとしていた選定時期は、4月中旬以降にずれ込む見通しだ。
スカイマークの収益は改善しつつある。1月末に民事再生法の適用を申請後、エアバスの中型機「A330」の運航を停止して、座席数が約35%少ない米ボーイングの小型機「737」への転換を進めたり、不採算路線を減便したりしてコストを削減。小型機にすると燃費や搭乗率が改善するため、売上高から燃料費や着陸料を差し引いた利益は、1月最終週の2億4500万円から、3月第3週は10億8400万円まで回復した。
このためスカイマークは、スポンサー契約を結んだ投資ファンド、インテグラルからの融資90億円で、当面の事業を継続できると判断。インテグラルの佐山展生代表は「他社の支援は必ずしも必要ない」と説明する。
こうした強気の姿勢には、ANAをけん制する思惑も見え隠れする。ANAとは、民事再生法の適用申請前に資金支援策がまとまりかけていたものの、最終的に破談になり、破綻に追い込まれた。…