政治そのほか速
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アラビア半島の先端に位置するイエメン。イスラム教シーア派の武装勢力が去年、首都に侵攻し、先月には政権掌握を宣言しました。南部に逃れた暫定大統領の要請を受け、今週、サウジアラビアなど周辺アラブ諸国が武装勢力の拠点を空爆しました。これにイランが反発し、中東全体を巻き込んだ、パワーゲームが一気に過熱しています。
サウジアラビアの首都・リヤドの空港。到着したのは、イエメンのハディ暫定大統領です。イスラム教シーア派の武装勢力「フーシ派」に追われる形で首都から南部に逃れていましたが、フーシ派やサレハ前大統領派の更なる進撃を受けて、ここ数日、姿をくらましていました。この後、アラブ連盟の首脳会議に出席するといいます。
「作戦開始15分で成果が表れ、制空権を掌握した」(サウジアラビア 防衛相顧問)
26日に始まったサウジアラビアを中心とした連合軍による空爆は、27日も続いていて、首都・サヌア近郊のレーダー施設やフーシ派の牙城である北部が標的となっています。湾岸諸国のほかにも、モロッコ・エジプト・パキスタンなどが空爆に参加、もしくは側面支援を提供。いずれもイスラム教スンニ派が支配層を形成する国々です。
「空軍と地上軍を提供する用意がある」(スーダン フセイン防衛相 26日)
「有志連合と調整し、必要なら空軍・海軍、そして地上軍も参加する」(エジプト シュクリ外相 26日)
一方のフーシ派はテレビで、「空爆で市民が巻き添えになって死亡している」と報じてけん制、徹底抗戦を呼びかけています。
「イエメン国民は誰にも屈することはない」(フーシ派指導者 アブドゥルマリク・アル・フーシ氏 26日)
このフーシ派を支援しているとみられるのが、同じイスラム教シーア派の大国・イラン。
「我々は空爆を非難している。人命が失われるだけだ」(イラン ザリフ外相)
また、シーア派中心の政権のイラクは外務省が「軍事介入は事態を複雑化させるだけ」と、批判するコメントを出しました。
スンニとシーア。イエメンを発火点に中東全体を巻き込んだ宗派対立が先鋭化しつつあります。(28日00:19)