政治そのほか速
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キューバのラウル・カストロ国家評議会議長=3月17日、カラカス(AFP=時事)
【サンパウロ時事】米州35カ国のトップが一堂に会する米州首脳会議が10、11両日、パナマで行われる。米国のオバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長も出席の予定。半世紀以上の敵対関係を乗り越え、両首脳による初の直接会談が実現するかが最大の焦点だ。
両国は1月以降、3回にわたり国交正常化に向けた高官協議を開催した。米国は米州首脳会議までの大使館再開を目指してきたが実現していない。テロ支援国家指定の解除などを求めるキューバとの溝が埋まっていないためだ。
両首脳の直接会談が実現すれば、国交正常化交渉に大きく弾みがつくのは確実だ。中南米政治に詳しい中部大学の田中高教授(国際関係論)は、関係改善を世界に印象づける「絶好の機会になる」と分析する。大使館の相互設置時期などで具体的な合意に達する可能性もある。
ただ、成果を急ぐ米国に対し、国交正常化へキューバが求める前提条件は整っていない。テロ国家指定の解除に加え、大使館再開に不可欠な米国内の銀行口座開設のめども見えない中で、キューバは「米国に歩み寄ったとの印象を与えたくはない」(外交筋)との見方もある。
オバマ米大統領=2日、ワシントン(EPA=時事)
米国は両国首脳が出席する米州首脳会議が国交正常化に向けた一つの節目とみて1月以降、交渉を急いできた。直前まで水面下の調整が続くとみられるが、トップ会談が実現しなければ、今後の協議が減速する恐れもある。
米国務省高官は3日、両首脳による何らの接触はあるとの見方を示した。ただ、「現時点では正式な会談は設定されていない」とも付け加えた。