政治そのほか速
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【リューベック(ドイツ)時事】先進7カ国(G7)外相会合が14日始まったドイツ北部リューベックはデモ隊の暴動やテロに備え、厳戒態勢が敷かれた。G7の現場となったことで、人口20万程度の静かな世界遺産都市がかつてない異様な雰囲気に包まれている。
独当局は万全の措置を講じようと、旧市街の会場近くを封鎖し、各地から集めた警官約3500人を配備した。3月には西部フランクフルトで、欧州中央銀行の新本部落成式に合わせ、ユーロ圏諸国の緊縮財政策に反対する大規模デモがあり、一部が暴徒化。同様の事態は避けなければならないと危機感は強い。
市中心部では14日、前日に続き数百人規模のデモが行われた。近くの都市キールから参加したカルロさん(58)は「先進国は経済成長ばかりを求め、弱者に目を向けていない。G7はよく考えるべきだ」と訴えた。デモは平和的に終了したが、夜になると様子が一変した。
黒ずくめの若者の集団100人ほどが中央の広場に集まりだし、瓶を投げ付け暴力行為を開始。隊列を組んだ機動隊が集団を追い込み、所々で破裂音も響くと、辺りは一気に緊張が高まり、市民は足早に広場を離れた。
シュタインマイヤー独外相は14日、開幕に合わせ、バルト海の交易で栄えたリューベックは「昔からグローバル化が続いてきた」都市だとして、G7の議論の場にふさわしいと胸を張った。だが、市中心部には暴動を恐れ、営業を取りやめる店が続出。人通りはまばらだった。
市民の受け止め方は複雑だ。地元の40代女性は「会合が開かれることで、市外から危険な若者たちが集まってくる。普段は穏やかで平和な街なのに残念」と表情を曇らせた。