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心臓移植手術が世界で初めて成功したのは、南アフリカにて1967年のこと。そして2015年3月、南アフリカで男性器移植手術の初成功が伝えられた。手術を受けた患者は現在回復し、通常の生活を送っているそうだ。割礼により性器を失った男性にとっては極めて朗報だ。
昨年12月11日、南アフリカのステレンボッシュで21歳の男性に新しい性器が移植された。この男性は3年前に成人儀式で割礼をした際、不衛生な環境だったために性器を切断しなければならなくなった。そして昨年、ケープタウンの病院で脳死を宣告された男性と血液型や遺伝因子などが合致したこともあり、性器の移植手術に踏み切った。
2010年からこの手術を研究していたステレンボッシュ大学泌尿器科のAndre van der Merwe教授を筆頭とし、形成外科教授などから成る医療チームが今回の手術を行った。手術は9時間にも及び、肌の色に多少違いは見られるものの無事成功した。
今回の患者が術後の経過も順調であることから、大学は今年3月13日に世界初の性器移植手術成功を発表。さらに同医療チームは、次の移植手術を行う意欲を見せている。当初、通常の機能が回復するまでに2年はかかると思われていたのだが、手術後3か月経った現在、男性の性器は健康な状態でパートナーとの関係も良好になったという。ただし移植部位の拒絶反応を防ぐために、現在も免疫抑制の薬物治療を継続しなければならないそうだ。
今後この手術を予定しているのは、最初の患者同様に不衛生な環境での割礼儀式によって性器を失った男性9名。3~6か月かけて彼らの手術を手がけられるよう、費用の面も含めて調整していくという。
しかし性器移植手術での課題は、いかにしてドナーを見つけるかということ。たいていの遺族は、性器を取り去ったまま埋葬することを好ましく思っていない。そこで今回、医療チームはドナーに腹部の皮膚から性器を形成して遺族のもとに返したそうである。
※ 画像はinquisitr.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)