外務省は１０日、２０１４年版「政府開発援助（ＯＤＡ）白書」をまとめた。東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）への協力目的に関し「この地域の成長と安定の実現は、日本の安全保障にとっても大きな意義を有している」と明記した。関係国への影響力を強める中国を念頭に置いた表現だ。今月中に公表する予定。

　　政府は２月、非軍事分野に限って他国軍支援を容認するＯＤＡの新大綱を閣議決定している。白書は新大綱を踏まえ「国益確保」を目的として支援に取り組む姿勢を鮮明に打ち出した。