政治そのほか速
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【ソウル澤田克己】米国のマーク・リッパート駐韓大使は5日朝、ソウル都心の世宗文化会館内で開かれた朝食会の会場で、果物ナイフ(全長25センチ)を持った男に襲われ、顔などを負傷した。大使は病院で治療を受けているが、生命に別条はないという。男は現場で取り押さえられ、警察が動機などを調べている。
韓国で、米大使が襲われたのは初めて。韓国メディアによると、男は、テーブルに着いた大使を後ろから引きずり倒して切りつけた。取り押さえられた際、2日に韓国で始まった米韓合同軍事演習への反対などを叫んだという。
男は、南北融和を重視する進歩派の市民団体代表(54)。竹島問題などで日本を非難する活動を熱心にしていたが、最近は、対米非難に重心を移していた。2010年7月には、ソウル市内で講演した重家俊範駐韓大使に石を投げつけ、外国使節に対する暴行の罪で懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受けている。また、07年には、青瓦台(大統領府)前で焼身自殺を図ったこともある。
韓国では最近、日中韓の対立状況に苦言を呈したシャーマン米国務次官の発言に対して「日本の肩を持つ内容だった」という反発が広がり、在韓米大使館近くで抗議集会が開かれていた。
リッパート大使は、オバマ米大統領の側近。国防次官補(アジア太平洋担当)などを経て、昨年10月に着任した。日本や韓国などアジアの安全保障政策に精通している。
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【ワシントン西田進一郎】米国務省は4日夜、リッパート駐韓米国大使襲撃について「暴力行為を強く非難する」とのハーフ副報道官の緊急声明を発表した。大使は地元の病院で治療を受けているが、命に別条はないという。