【ブリュッセル＝三好益史】欧州連合（ＥＵ）は１２日、ブリュッセルで非公式の首脳会議を開き、今月９日に決めたロシア政府幹部らに対する追加制裁を予定通り１６日に発動する方針を決めた。

　　ウクライナ東部を巡っては、ロシアと独仏を加えた４か国首脳が１５日から停戦することで合意しており、制裁発動は長期的な合意履行に向けて圧力をかける狙いがある。

　　首脳会議には、ウクライナのポロシェンコ大統領も招待され、停戦合意の内容などについて協議した。

　　追加制裁はＥＵが９日の外相理事会で決めたもので、ロシア政府や親ロシア派武装集団の幹部ら１９人と９団体を資産凍結と渡航禁止の制裁対象に加える内容。４か国首脳会談を控えていたため、発動は１６日まで見送っていた。ＥＵは当面の間、停戦の実施を見守り、合意履行が確認されれば、制裁の緩和を検討する考えだ。