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県は今年度、無料で使える公衆無線LAN(構内情報通信網)を新たに設置するホテルや観光施設に対し、補助金を出し、設置箇所を400か所程度増やすことを目指す。外国人の観光客が増える中、訪日外国人から公衆無線LANの環境整備を求める声が上がっていることを受けた措置だ。
補助対象は、ホテルや旅館の宿泊施設や博物館などの観光施設。1基あたり、無線LAN機器の購入費や設置費に対し、上限2万5000円を補助する。予算額は計1000万円で、県は400か所程度の設置を見込んでいる。
ホテルなどに公衆無線LANが設置されると、外国人観光客は、スマホやタブレット端末を使って、観光スポットを検索したり、地元で評判のレストランを見つけたりすることができる。また、自分が訪れた観光地の感想をネット上に発信することもできる。
日本政府観光局によると、訪日外国人旅行者はアジア地域を中心に増え続け、2014年は過去最高の1341万人に達した。ただ、海外に比べ、日本では公衆無線LANの設置箇所が少なく、観光庁が外国人旅行者に対して行ったアンケート調査では、設置を求める多くの声が寄せられていた。
県内の公衆無線LANのアクセスポイントは昨年12月時点で、約2000か所あるという。県国際観光コンベンション課は「外国人の観光客が自由にネットに接続できる場所を増やし、愛知の情報を発信してもらえたら」と期待している。補助金の申請は5月29日まで。問い合わせは同課(052・954・6378)。