政治そのほか速
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こんにちは。
恵比寿の女性専門カウンセリングルームfour-heart-cloverカウンセラーの荻です。
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『AM』でコラムを連載させていただいて数ヶ月経つのですが、色んな感想をお伺いし、とてもうれしく思います。
中には、このコラムを読んで「デートDVの彼氏と別れる決心がついた!」なんてコメントも。
デートDVってすごく幅広くて、あくまでもこんなこともデートDVにも入るよということであって、本来はその恋愛自体がお互いに苦しいか苦しくないか、そこが一番重要な事だと思う。
連絡する数が多いと必ずデートDVということではなくて、お互いが尊重出来ているかどうか?
そんなことを考えるキッカケにしてくれたらとってもうれしいです♪
今回は『束縛がひどい』について書かせていただこうと思います。
■暗黙のルールを振りかざしずぎるとデートDVへ
『束縛』って、もう言葉自体で結構重いですよね。
だって、『束』で『縛る』って書きますからね。
『束縛』ってあまり良いものではないと言う印象は広く知られていると思います。
ただ、『束縛』と『恋愛』ってとても難しいところがあって、線引きはなかなかできないために苦しむ人がとても多いと思います。そんな人達がこれを読んで何か考える機会となってくれたらいいなと思います。
恋愛とは基本的には1対1で信頼関係を持って成り立つものだと思う。
その二人の関係はとても近いものがあるし、誰よりもたくさんの時間を過ごす人もいるだろうし、たくさん連絡を取り合う人もいるでしょう。
そして、隠しごと、嘘はなしというような暗黙のルールがあることも多い。
確かに、隠しごとや嘘は恋愛関係の中でない方が心地がいいでしょうね。
そして、恋愛の中にはある程度恋人を尊重したり、優先したりするということも多いと思います。
こういった何となくの暗黙のルールは恋人関係の二人にはきっとあるだろうし、あっても良いと思います。
しかし、このルールを振りかざしすぎて、相手の、またお互いの全ての自由を奪うような行為になってしまうというのが『束縛』であり「デートDV」になってしまうのです。
では、デートDVの中の『束縛』にはどのようなことが含まれるか4つの例から探っていきます。
■例1:自分の予定は必ず恋人に報告、許可を得ないといけない
これも、「今日、○○ちゃんとご飯に行って来るんだ」「へぇ、楽しんできてね」で済むような会話であるならば、問題は無いのですが、「今日○○ちゃんとご飯に行ってもいいですか?」 と許可を得ないといけない関係性の場合、その恋人との関係に疑問を持って欲しいです。
また、彼氏が「行ってもいいけど必ず●時までに帰宅してその証拠を教えろ」などと言うのも恋人との関係とはちょっと違うような気がします。
聞いた話によると、彼氏以外の人と出掛ける時は電車に乗る時間、最寄り駅に着く時間、そこから家に着く時間を全て報告させられていたという方や、そこにいた証拠に電車の時計などの写メを毎回メールさせられているなんて人もいらっしゃいました。
一緒に住んでいるならば、「●時ぐらいに帰るね」なんてやり取りがあっても良いと思いますが、「駅に●分に着いたのに、何でまだ家に着いてないんだ!」と怒られたりするのはどこか疑問を持ちます。
自由にコンビニや本屋、カフェにも立ち寄れないというのは、これはデートDVに値する束縛になっていると思います。
■例2:異性と話すことを禁止される
これはデートDVの人には結構多い傾向ではないかと思います。
もちろん恋人が異性と楽しそうにしていたら誰でも多少は気になります。
しかし、仕事先の同僚、先輩、上司、学校のクラスメイト、サークルの人、バイト先の人、幼馴染、同級生、学校の先生、店員…。 異性ではあるけれど、その人と何か下心がある訳ではない人や、友達や会社の人など、話すなと言われても難しい人、また異性ではあるけれど友人として大切な人などもいると思います。
デートDVでは、そういう人と話すこと、連絡を取ることを一切禁止されるということがあります。
実際に同じ職場や同じ学校などでのデートDVは「今日お前●●と話していただろ」と怒られたり、怒鳴られたりしてしまう。 さらに「お前はどんだけ男好きなんだ」のような言葉で相手を批判してくることもとても多いようです。
■例3:メール返信への強要
メールなどの返信ってできる時とできない時があると思います。
また、四六時中忙しい訳ではないが、なんとなく返さないということだってあっていいと思う。
しかし、デートDVの人と付き合っている場合、メールの返信が絶対と強要されることが多いです。
人によっては、「メールの返信はいかなる時でも●分以内」なんて時間制限を付けられているそうです。それが、仕事中であれ、夜中であれ、そんなことは関係ない。
確かに恋人からメールの返信がないのは寂しいことかもしれない。
しかし、返信を強要させられたら、恋人とのやり取りが楽しいというより、苦しくなってしまうと思います。
■例4:「約束」というルールが多い
束縛を伴う人との恋愛には「約束」となる二人の中のルールがどんどん増えていくことがよくあります。
これは、何かケンカをしたら「これからは、これが約束だから」となっていく流れが原因となっているように思います。
恋人が服装、外出、異性との会話、連絡事項、自分のスケジュール、友人関係、何かしらで気に入らないことがあって怒ってしまい、それでケンカになる。
そうすると、仲直りをしたいがあまりに「約束して」と言われて、深く考えずに「わかった」と言ってしまう。
しかし、この「わかった」が自分の首を絞めることになっていってしまう。
「約束」という言葉は少し怖いなと思っていても、その内容がどんなに理不尽だと分かっていあっても、一度「約束」となってしまうと、その約束を破ったら自動的に「約束を破った=悪い」という空気になる。
「そんな約束って…」と思うような内容でも「お前が約束を破った!」ということでこちらが悪者であり、反省し、謝罪を強要される。 さらにはこの反省の強要の中に新しい「約束」が追加されたりする。
こうやって、二人の中に「約束」という名のルールがどんどん増えていき、自由を奪われていくのです。
■束縛は愛ではない!
相手はそのままのあなたを受け入れてない
束縛には、挙げたらキリが無いほど他にもたくさんデートDVに入ることがありますが、ざっと挙げたのが一番多いパターンなんじゃないかなと思います。
恋愛の相談を受けていると、依存的な女性が「むしろ束縛されたい!」なんてコメントをする方がいます。その気持ちも分からなくはないです。 恋人がずっと自分のことを気にしてくれている。誰にも渡したくないと思うくらい愛してくれる。 そんなプラスなイメージを持ってしまう女性の気持ち、分からなくはないです。
しかし、束縛はそんな美しいものではないです。お互いの自由な行動も自由な発想も奪っていくものです。
「自分が自分ではなくなる」ということは「愛されているのは自分」という個性を持った人間ではなく、ただの恋人という名の対象物になってしまっていると思います。
恋人同士がお互いの価値観のズレを埋めていくために、少しずつ譲歩し合っていくことはあるでしょう。
しかし、全てを制限されてしまっては、それは愛されていることにはならないし、束縛さえできれば自分でなくてもいいのではないかという気持ちになってしまうと思います。
そして、束縛をするということは相手を信用していないということでもあります。
信用していないから、全ての行動を把握しておきたいという気持ちになり、信用してないからこそ、その行動の裏づけを強要するのだと思います。
「束縛」を「愛」だと思ってしまう人が多いと思います。
しかし、束縛には相手を個人として愛することが抜けている場合が多いですし、恋愛で一番大事な相手を信用するということが抜けている場合も多いのです。
皆さんもこの『束縛』について、一度考えてみてください。
恋愛ってお互い思いやることで、楽しい時間が増えるものだと思います。
苦しい恋愛をすることが多い人は、特に考えてみてください。
Text/荻尚子