政治そのほか速
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どうしようもない恋愛話を聞いてしまったときは「くっ……また喪力を喰らってしまった……沈まれ私の生産可能性フロンティア……」といって片目をおおいながら壁にもたれかかることで、心を浄化しています。こんにちは。ぱぷりこです。
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さて世の中には「一周回って処女膜もう一度装備したい」という願いが生まれる恋愛大好き女子、「一刻も早く処女を捨てたい」と焦る出会い枯渇系女子などいろいろなタイプがいて、それぞれクレイジーな恋愛ネタを持っていますが、対してクレイジーさがほとんどないのが「処女/セカンド処女だけど、あまり気にしてないし必要性を感じてない」というマイペースリア充女子。
彼女たちは自虐ネタとして「わたし非モテだからー」「喪女だからー」とよく口にしますが、自分の好きなもの・ことを自覚して日々を楽しんでいるため、友達として非常に付き合いやすく一緒にいて楽しいタイプ。ですが、そんな彼女たちがアラサーになって次々と、まさかの闇堕ち。最もメンヘラや闇堕ちから遠い人たちだと思っていただけに、これは衝撃でした。さて、今回はそんな「マイペース喪女の闇堕ち」案件を分析してみようと思います。
○てゆーか、男で埋める穴って、あるんですか?
ぶっちゃけあれだけ人生を楽しんでたら「喪女とか喪女じゃないとか関係ないよね、君たち? 」という疑問がありありですが、「貫通してなければ喪女ですし? 」とのことなのでそのままいきます。厳密には「喪女=交際経験がない人」ですが、アラサーともなると「ちょっと付き合ってみたけどすぐ別れた」という「二次喪女」がかなり増えるので、 ここでは「短期間に彼氏がいたが半年ほどで別れて以来、色恋がご無沙汰」という人も含みます。そんな「マイペース喪女」たちの特徴はこちらっ!
・独身
・喪女と自称
・彼氏は5年以上いない、あるいは年齢=恋人いない
・没頭できる趣味がある(オタク、腐女子などなど)
・特定ジャンルに詳しい(深く狭く、の志向性)
・仕事を頑張ってる(趣味のためにあくせく働ける)
・趣味友達がいる(連帯! )
・マイペース(他人や世間一般の恋愛話を聞いても焦らない。私は私! )
彼女たちの特徴は、「彼氏はいないけど日々の生活に満足している」ことです。彼女たちは、自分が情熱を注ぐ分野に対して自分の持てるリソース・エネルギーを躊躇なくぶち込み、その道を極めんとする求道者! 自分の信じた「神」のためにはどんな苦行も喜んで受ける。「なんのために生きてるの? 」と問えば0.1秒で「○○のため(自ジャンル・贔屓キャラ・アイドル・コレクションなど)」と返事がくるような強固な「軸」を持っています。「私、彼氏以外に趣味がないの……でも彼氏は私のことかまってくれないの……」という無趣味病み系女子よりずっと健康的な精神です。「私、これが、好きー! 」って言いきれるって素晴らしい。
言ってしまえば、自称非リアの超・リア充! 自分の趣味を軸にした確固たる「世界」と「人間関係」を形成できていて、さらにその趣味を支える手段である「仕事」も、自ジャンルを思う存分楽しむため、というモチベーションでうまく回せています。「仕事」「プライベート」「人間関係」、どれもそれなりに安定してうまく相互作用しているので、メンタルが落ちにくい。え、これ完璧な循環サークルじゃね?
○恋愛、そうだよね、おいしいよね。わかる。でもごはんじゃない。
彼女たちは20代前半のころは、「恋愛」という新しいリソースは「あってもなくてもいい」ものとして分類しています。「彼氏いたらいいなーでもいなくても別に平気だしー」という感じ。そもそも趣味への熱量が高すぎて、他に回すリソースなどありません。お金も時間も全部バミューダトライアングルに突入だよっ☆
彼女たちは「深く狭く」掘り下げる志向性を持ち、勤勉でストイック。ごりごり掘りすぎて温泉が吹き出ます。その温泉で自分の傷も癒やせます。それどんな自給自足? って感じですが、マルチタスクよりもシングルタスクが得意な人が多いため、めきめきと知識や技術をつけていきます。
そうすると、キラキラ女子をはじめとする「恋愛至上主義」の子たちに対して、「恋愛の話ばっかしてる子ってつまんない。他にやることないわけ? 趣味ないの? 」という一種のウエメセが入ったりも。「好きとか嫌いとか、付き合ったとか別れたとかバカみたい」なんてちょっと冷静に傍観してしまうこと、あるよね?
○自己・他己評価は「マイペース」、良くも悪くも「マイペース」
さて、そんな彼女たちは同世代女子と比べると、飢餓感も焦燥感も感じにくい。飢餓感がない原因はいくつかありますが、主な理由はこちら!
1.「マイペース」という自己・他己評価がある
2.情熱を注ぎ込める活動対象がある。そのためならたとえ火の中水の中
3.周りに「彼氏がいないけど人生を楽しんでいるオタク友達」が多い
4.彼氏の有無がクリティカルな問題にならず、別の話題で盛り上がるコミュニティがある
この中でも、やはり大きな要因になるのは3と4でしょう。自分の労働意欲や預金や情熱のすべてを注ぎ込める「対象」があり、それに対してのディープで熱い愛と知識を通い合わせることのできる「仲間」がいる。そんな楽しい環境が整っていたら、「あるといいな」くらいの彼氏の存在なんて無糖水ゼリーを食うようなもんです。なくても死なない。ならば食わなくてもいい。
つまり彼女たちを追い詰めたり、「やばい」と思わせたりするだけの内的要因と外的要因がないってことです。
○「普通はこうだよね」「普通じゃないのなんて知ってますが、それが何か? 」
内的要因とは、性格と性欲です。周りからの評価を気にする、「普通」への憧れと執着がある、平均点以上を常に目指すといった性格だったら「えっわたしの彼氏いない歴……長すぎ……? 」といってモテテクを駆使してでも彼氏を作ろうとするでしょうし、「性欲ウェーイ」な人種はソーラー性欲ドリブンでチョロQのごとく自走します。
外的要因は主には親からの圧力。「いつ孫の姿を見せてくれるのか」「あんたの年にはもうあんたを生んでたのよ」などという言論包囲作戦は、気にするまいと思ってても気にしてしまうもの。ですがマイペース喪女は「自分はマイノリティだ」という自覚があり、そんな自分を認めているので、こういう「普通はこうなのよ作戦」はあまり効果がありません。「だって私は違うから」「常識とか普通とか関係ない」となります。
他者と自分を比べずに、自分の信じる道を行く。「自分の軸」があることは素晴らしいですね。そう、それが本当にちゃんとした「自分の軸」なら。
○マイペース喪女の落とし穴、「自治区マインド」
ではなぜ、相対評価で自分と他者、自分と世間を比べないはずの彼女たちが闇堕ちするのでしょう。それは「自治区マインド」のせいです。つまりは「連帯感」。
実は彼女たちは他者と自分を比べるのをやめたのではなく、「マジョリティと自分は違う生き物だから関係ない」と、多くの人を「自分と比べる対象」から外しただけに過ぎません。「あの子に彼氏ができるのはオタクじゃないから」「女っぽい格好してるから」「モテテク使ってるから」「顔面偏差値が自分より高いから」「メジャーな趣味もカバーしてるから」と原因分析し、「でも自分は違うから、恋人ができなくてもしかたない」と自己肯定している状態、これがマイペースの正体です。
○自分と他人を比べてないつもりで、比べてる
でも、他人と自分を比べるのを本当にやめたわけではないので、自分と同じクラスタにいる仲間と自分は比べます。もちろん、同クラスタ内で結婚したり恋人ができたりする人はいます。でも、まだ人数がいるから「大丈夫」と思ってる。
こういうマイペース喪女が一気にぐらつく理由のトリガーは、年齢です。アラサー女性には子宮の叫びが聞こえる時期があります。なんだかもう無性に結婚したくなる一時期があるのです。そこで一部の人たちは婚活などをして、人によっては成功します。他の「マジョリティ」がいくら彼氏ができようが結婚しようが離婚しようが気にしていなかった彼女たちも、同じクラスタの変化には動揺します。
さらに、マイペース喪女たちは無自覚にけっこうスペックを見ています。まわりのマイペース喪女が一気に闇堕ちしたのは、「自分とまったく同スペック」もしくは「自分よりちょい下スペック」と見なしていた「超仲いい仲間」にラブラブ彼氏ができたとき。あれだけ頻繁に更新していたpixivと鍵付きTwitterが激減し、金土のレスが途絶え、会えば萌えカプの話のあいまにちょくちょく萌え彼の話をぶっこんでくる……そんな仲間に嫉妬し、「なんでこの子に彼氏ができて自分はうまくいかないのか」と悩みだします。
○「本当にマイペースなのか? 」を自問せよ
「仲間がいる」のは素晴らしいことですが、「仲間がいるからまだ自分は大丈夫」と安心するのは危険です。マイペースなようでいて、結局は周りを見ている。でも、その事実を認識していないと、「自分はマイペース」という自己認識が瓦解してアイデンティティが揺らぎ、「嫉妬している自分」という自分のダーク要素を見てしまい、思った以上のダメージを食らいます。
「自分は強い」「自分はマイペース」と自負している人こそ、アラサーあたりで盛大にこけることが多いように見えるので、お気をつけください。人は自分の短所から崩れるのではなく、長所だと思っているところから崩れるのです。ぱぷりこでした。
※画像は本文と関係ありません
ぱぷりこ
ブログ「妖怪男ウォッチ」の中の人。ラブ魔窟でエンカウントした妖怪男女と自意識の供養に全力を注いでいる。恋愛相談は最終的にすべて「うん、哲学しよ? 」に持っていく思考原理主義。女子会では、占い師呼ばわりされて終身恋愛顧問になるか、二度と呼ばれないかの二択。
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Twitter:@papupapuriko
(ぱぷりこ)