政治そのほか速
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川崎麻世さんの妻・カイヤさんが、不倫相手の妻から800万円を請求されているというニュースがあった。カイヤさん本人は、「そんなことない、みんな仲良し」と言っていたが、真偽のほどは今のところ不明。この人、お騒がせ女ではあるが、「愛の形は人それぞれでしょう」との言葉だけには全面的に賛成したいところだ。
■「結婚と恋愛は別」と声を大にして言う女性たち
ここ5、6年、妻たちの家庭外恋愛が止まらない。以前、平日昼間の喫茶店で銀座の街を見下ろしながら、「この中で不倫している奥さ~ん!」と叫んだら、どの程度の人がぎくりとするだろうと考えたことがある。おそらく半数近くが一瞬、内心どきっとし、だが声の主を探すこともなく知らん顔して歩き始めるのではないだろうか。
それほど、妻たちの恋愛が増えていると実感する。しかも、それをさほどいけないこととは考えていない。
「家庭に仕事とセックスは持ち込まない」「家庭と恋愛は別」「万が一、夫に疑われても、絶対に不倫していることは認めない」
これらは、恋愛している妻たちがよく口にするセリフ。数十年前に、男性たちがよく言っていたことである。妻たちが恋愛に走る原因は、おおまかに分けるといくつかある。それらが複合していることもあるが。
□1.夫とのセックスレス。それによる女としての自信喪失
□2.年齢による女としての焦燥感
□3.これぞ「運命の人」と思える人と出会ってしまったこと
この3つが主なところではないだろうか。
■「女」を取り戻した喜び
セックスしていようがいまいが女は女、恋をしていようがいまいが女は女。確かにそうだ。わざわざリスクをしょって不倫などしなくても、幸せな家庭の奥さんでいればいいと言う向きもあるだろう。
だが、女性は(男性もそうかもしれない)、恋することで自分が女であることを実感する。そしてそれによって、自分が何者であるのかも認識するようなところがあるのだ。
「恋愛しようと思ってしたわけではない」婚外恋愛中の女性たちは、みんなそう言う。
「夫とは下の子が生まれてから、ほぼ18年セックスレス。そんなものだと思っていたけど、40代も後半になると、本当にこれでいいのかとせっぱつまった気持ちになってきて。このまま老いたくない、女として誰かに無条件に愛されてみたい。そんな思いがだんだん強くなってきたんです」
リョウコさん(仮名=46歳)はそう言う。心にそんなベースがあるところに、パート先で知り合った3歳年下の男性がするりと滑り込んできた。最初はただの同僚だった。ふとしたことからプライベートな話をするようになり、たまたまランチのとき食堂で隣り合わせになった。待ち合わせて飲みに行き、互いの気持ちが止められなくなった。
「彼は奥さんにセックスを拒否されていると言っていました。お互いに、配偶者と仲が悪いわけではないけど、セックスしてない。家庭はそんなものだとあきらめていたのに、そして自分の『女』の部分も封印してきたつもりだったのに、彼と話しているうちに、この人ともっと近づきたい、もっと知りたい、触れたいと気持ちが変わっていきました。15年ぶりのセックスは怖かった。でも彼が入ってきた瞬間、ああ、私はまだ女だったんだ、女でいてよかったと心から思いました」
このあたりの感覚は、女性ならではのものだと思う。セックスレスが長かった人ほど、このときの喜びは何にも代えがたいほどだと口を揃えて言う。
■恋は恋として大事にしていきたい
昔から不倫はあった。夫や子どもを捨てて出奔する妻たちもいた。だが今は、ゼロか100かとは考えない女性たちが多い。家庭を壊す気はない。なぜなら、「家庭と恋愛は別だから」だ。恋をしたら必ずしも結婚するのがベストだとも思っていないのだ。
リョウコさんも、つきあい初めて半年の彼との仲を、大事にしていきたいと言う。家庭を大事にしながらの恋愛は、独身同士と違ってしょっちゅうふたりきりの時間をとれるわけではない。会えば密度の濃い時間を過ごす。だからかえって長続きしてしまうのだ。
10年、20年と続いている場合も少なくない。
「すれ違いで結婚できなかった独身時代の恋人と再会して13年。お互いに何度も別れようとしたけど別れられない。いえ、正しくは別れたくないんだと思います。夫や子どもに見つからないように細心の注意を払って会っています」
ミカさん(42歳)の家庭は、同い年の夫がほぼ専業主夫で、家事を一手に引き受けてくれている。彼女は、某大手企業でばりばりと営業をこなす。残業も出張も多いので、恋人と会う時間もとりやすいのだという。
「後ろめたさはありますよ。特に子どもたちに対しては。夫は優しくていい人だし、ともに生活していく上では、本当にいいパートナー。だけど、もう男を感じない。夫にとっても私は女ではなくなってる。私は恋愛していないと生きていられないタイプだと思うんです。恋愛というときれいだけど、実際には激しいセックスを求めているのかもしれない。恋人に対しては、いつまでも恋愛感情が消えないし、しかもセックスが合う。セックスが合うから恋愛感情が持続しているのかもしれません。そしてそれが私のエネルギー源になっているような気がします」
英雄色を好むと言うが、その言葉、女性にもあてはまるのかもしれない。精力的に生きている人ほど、セックスに対しても積極的だ。
家庭の外での恋愛がいつまで続くのか。ばれたらどうするのか。不安もリスクもあるだろう。それでも妻たちの恋愛は止まらない。ある種の「生きている証と実感」を、無意識のうちにそこに求めている可能性も高いような気がしている。
文・亀山 早苗(All About 亀山早苗の恋愛コラム)