かつて「成人病」と呼ばれた高血圧症や糖尿病……現在で言うところの「生活習慣病」は、多くの患者の身体を蝕んできた。そんな厄介な病を“食べものの力（食効）”で克服できると力説するのが、『食べものの力で生活習慣病は克服できる』の著者、中島祥行氏だ。

　　乱れた生活習慣を続けた結果、大人だけでなく子どもにも同じような症状が多く見られるようになったことから付けられた病名だが、いま高校生の40％以上が生活習慣病および予備軍と言われているのをご存知だっただろうか？ そもそも日本人の死因の約30％が生活習慣病であり、寝たきりの40％以上が生活習慣病に起因するとも言われている。

　　また、糖尿病・高血圧・脂質異常症・肥満など生活習慣病の代表格だが、これらの症状が運動によって防げると思いこんでいる人も多い。しかし、いちど病気にかかると運動での治療には限界があり、医師から処方された薬も特効薬ではないため、効果には限界があるのだ。

　　しかし、40年間にわたって健康産業に関わってきた中島氏は、この本の中で「“食効”で生活習慣病は克服できる」と主張する。氏いわく、食生活を“欧米型”から“日本型”に切り替えるだけでも効果があるとのことで、「自分の身体は自分が食べたもので出来ている」という当然の事実から、食生活を改善するだけで生活習慣病を克服することができる、と説いている。

　　同書では「高血圧に効果的な9つの食材」「糖尿病を改善する7つの食材」「脂肪異常症に効く8つの食材」「抗肥満作用を発揮する6つの食材」など、生活習慣病に有効な医学的/栄養学的に根拠のある食材、そして30の食品とその食べ方について紹介。今まさに生活習慣病に苦しんでいる人はもちろん、予備軍の若者にとっても読む価値のある本といえるだろう。

　【書籍概要】
　中島祥行著「食べものの力で生活習慣病は克服できる」
　幻冬舎（新書版）
　価格：800円＋税

　【著者】
　中島祥行（なかじま よしゆき）
　1945年生まれ。30歳にして独立し、機能性食品を扱うライフメイト・グループを一代で築き上げた。高品質の食材を用い、エビデンス（医学的・栄養学的根拠）のあるものにこだわった商品を展開するかたわら、「食効（食べものの力）」に関する講演を全国で開催し、大好評を博す。ライフメイト・グループの「ふるさと食効研究所」では、官民一体で開発された地方の機能性食材および機能性食品のＰＲ活動を行うなど、地域活性化にも積極的に取り組んでいる。一般社団法人元氣人倶楽部食効研究所所長を兼務。

　＜関連リンク＞
　「食べものの力で生活習慣病は克服できる」書籍紹介ページ（幻冬舎）
　http://www.gentosha-mc.com/product/9784344971141/