政治そのほか速
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ポテトチップスの話題と言えば、「うすしお派」か「コンソメ派」かという、小さな議論がよく起こっている。だが、昨年末、まったく違う次元の話題が、ネット内に広がった。
知らない人も多いであろうポテトチップスメーカー「山芳製菓」が販売している「わさビーフ」に、“わさび抜き”が登場したのである。
「わさビーフ」と言えば、同社の看板商品であり、多くのファンを持っている。わさびの効いたビーフ味なので、「わさビーフ」なのだが、わさびを抜いてしまうと、ただのビーフ味になってしまう。
その名も「わさび抜き!? わさビーフ ビーフ&ビーフ味」。
最初に聞いた時、関西人的なノリの冗談かと思った。「それ、ただのビーフ味やないかい!」と、ツッコミが入るのは間違いない。
なぜ、こんな商品を発売したのか?
キッカケは、山芳製菓の公式ツイッターでのこと。エイプリルフールに、「わさび抜きわさビーフ 本日発売!」という“ネタ”をパッケージの写真つきで掲載したのである。
このネタが大反響となり、「食べてみたい」「本当に作って」という要望に応えるカタチで、本気の発売となったのである。
大手メーカーではあり得ないことである。“ネタ”としても面白いが、本当に作ってしまうところが、もっと面白い。「ビーフ&ビーフ味」というネーミングも洒落ている。
ユニークな会社。勇気のある会社。度量のある会社。そんなイメージを消費者は持つだろう。
この会社には、元々ユニークな社風・戦略がある。これまでに生まれた商品を見れば、納得できる。
現在発売されているものでは、「ねぎタン塩」「まぐろ醤油味」「ごま油と塩ビーフ」「焼き梅味」「R-15俺のわさビーフ」など。大手メーカーとは、少し方向が違っている。
これまでの商品では、「沖縄のステーキぽん酢味」「壷漬けカルビ味」「フォアグラ味」「アボカドチーズバーガー味」「ブラジリアンBBQ味」「エッグベネディクト味」「焼きねぎだれ味」「鶏煮込み白湯味」「リンガーハットのちゃんぽん味」など。名前を聞くだけでも、興味津々である。
保守的な人間は手を出さないかもしれないが、食に貪欲な人間なら、ぜひ食べてみたいと思うような商品ばかりである。
正攻法では攻めず、まさに弱者の兵法「ゲリラ戦法」である。マニア志向なのかもしれないが、それが山芳製菓であり、同社の立ち位置なのである。大手にはなれないかもしれないが、熱いファンを抱え、確固たる地位を築いている。
ファンはいつも待っている。次の商品には、どんな驚きがあるのか? どんな笑いを提供してくれるのか?
(佐藤きよあき)
【ガイド:All About News Dig編集部】