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羽田~山形線の利用者が2.6倍に 必要と評価された新幹線との競争

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羽田~山形線の利用者が2.6倍に 必要と評価された新幹線との競争

 羽田~山形線の利用者が2.6倍に 必要と評価された新幹線との競争

 

 「羽田空港発着枠政策コンテスト」による増便などの施策で、羽田~山形線の利用者が2.6倍になりました。新幹線との競合が激しい路線ですが、どのような背景があるのでしょうか。

ひとつ増えた羽田発着枠を活用

  日本航空は2015年4月27日(月)、羽田~山形線の乗客が倍増したと発表しました。

  JALグループと山形県は「羽田空港発着枠政策コンテスト」に共同提案で応募。昨年3月30日から羽田~山形線を増便し、各種取り組みを行った結果、2014年度の旅客数が前年度に比べ約2.6倍に増えたといいます。

 「羽田空港発着枠政策コンテスト」とは、航空会社の自助努力のみでは路線の維持・充実が困難な路線について、航空会社と地域から路線充実に関わる提案を受け、優れたものに対し羽田空港の国内線発着枠を配分する、というもの。2013年11月に羽田~山形線のほか羽田~石見線、羽田~鳥取線に1便ずつ、羽田空港発着枠が配分されました。

  JALグループと山形県はその制度の趣旨である「パートナーシップを通じた、地方路線の維持・充実」に向け様々な施策を行い、前年比200.6%の10万9896席を提供。旅客数が前年比261.8%の7万4687人(有償搭乗者数)になったそうで、座席より旅客の増加割合が大きい形です。

  JALグループが行った取り組みは、ダイヤを昼1往復から朝晩の合計2往復に増便し利便性を高めたこと、また特別運賃「スーパー先特」を5050円で設定したり、搭乗前日まで予約可能な「特便割引1」を新幹線と同レベルの11300円にしたことが挙げられます。

  山形県の取り組みとしては「おいしい山形空港サポーターズクラブ」の創設、シャトルバスなどの運行による空港アクセスの改善、県内の特産品プレゼント、羽田空港での乗り継ぎを活用した外国人旅行者の誘致が挙げられます。

新幹線と共存させる意味

  羽田~山形線は山形新幹線が開業した1992(平成4)年、利用者の減少から1往復減便され1日4往復になりました。しかし利用者の減少は止まらず、1999(平成11)年6月からは1日1往復に。その後、一時は1便も羽田線が運行されない期間も発生しました。現在、羽田~山形間の所要時間は1時間程度で、山形新幹線は東京~山形間を2時間半から3時間程度で結んでいます。

  また「羽田空港発着枠政策コンテスト」で山形線が選ばれた際、「新幹線や高速道路で代替は可能だが、航空路線が維持されることで競争が残りサービスの質が担保される」「2往復化で日帰り往復が可能になる」ことなどが評価されています。…

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