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◇業務・資本提携を発表
任天堂とディー・エヌ・エー(DeNA)が業務・資本提携してスマートフォン(スマホ)向けのゲームを開発するのは、ゲーム業界で主戦場となっているスマホ向けで両社とも単独で事業成長モデルを描くのが難しいと判断したためだ。「スーパーマリオ」など人気キャラクターのブランド力を持つ任天堂と、スマホ向けのサービス運営ノウハウを持つDeNAの協業で他社との差別化を図る考えだが、スマホ向けの競争は激化しており、思惑通りとなるかは見通せていない。
両社の社長が17日、東京都内で記者会見し、任天堂の岩田聡社長は「任天堂の強みは家庭用ゲーム機の歴史とともに積み上げてきたキャラクターだ。スマホは社会とつながる窓で、活用しない手はない」と意気込みを語り、DeNAの守安功社長も「主力のモバイルゲーム事業を成長させるうえで最も有力なプラン」と提携の意義を述べた。
開発費が専用機向けゲームと比べて安価なスマホ向けゲームを巡っては「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」がヒットしたガンホー・オンライン・エンターテイメントや、「モンスターストライク」を提供するミクシィなど新興企業が続々と参入。最初は無料で遊べるゲームが多く、これまでゲームをしてこなかった層を取り込んできた。
一方でゲーム専用機とソフトを一体で発売するスタイルを貫いていた任天堂は、スマホ向けゲーム参入に消極的な姿勢を示してきた。スマホ向けゲームの開発ノウハウに乏しく、専用機向けソフトを単純にスマホ向けに転用しようとしても、専用ボタンなどがないスマホでは楽しみ方に限界があるためだ。また、最初は無料で楽しめるスマホ向けゲームに注力すれば、専用機市場から利用者が減る可能性もあり、二の足を踏んでいる間に業績は低迷し続けることになった。
DeNAも携帯電話向けからスマホ向けへの転換で「適応に想定以上の時間がかかった」(守安社長)ことが響き、2015年3月期連結決算は2期連続の減収減益を見込んでいる。業績を浮上させるにはヒット作を生み出さなければならないと開発に取り組んできたが、昨年9月にスクウェア・エニックスと共同で開発したゲームでやっと手応えをつかみ始めたばかりだ。両社は今年中に共同開発したスマホ向けゲームを発表し、巻き返しにかかる方針だ。しかしスマホ向けでは実績に乏しい2社だけに相乗効果がどの程度となるかは不透明だ。【横山三加子、土屋渓】