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大手生保が海外で発行される社債への投資を強めている。最大手の日本生命保険は今年度、海外社債の保有残高が初めて国内社債を逆転。数年内に保有残高を現在の2倍まで拡大する方針だ。日銀の大規模な金融緩和によって日本国債や国内社債の利回りが低迷する中、より高い利回りが期待できる海外社債への投資を増やし、運用益を確保する狙いだ。
日生は運用資産の1割弱にあたる4兆円強を国内外の社債で運用している。海外社債は5年前まで、社債全体の2割前後だったが、昨年夏ごろに国内社債を逆転。足元の海外社債の保有残高は2兆円強と、国内社債の2兆円弱を上回っているという。
昨年3月には、各部署に分散していた社債の投資判断などを行う担当者を一元化して「クレジット投資部」を新設。海外社債への投資を強化する体制を整えた。この結果、2014年度は現在までに社債へ投じた約5000億円のうち、約7割を海外社債が占めている。
第一生命保険も13年から海外社債への投資を積極化し、現在は国内社債の残高を上回っているという。
海外の社債市場は約1000兆円規模と、国内市場(約80兆円)より圧倒的に規模が大きく、投資先の選択肢も多い。日本国債よりリスクはあるが、その分、高い利回りを見込める。
日銀の金融緩和で国債利回りは歴史的な低水準。国債利回りに企業の信用力に応じた金利が上乗せされる国内社債の利回りも低いのが現状だ。生保は「同じくらいの信用度の企業なら、国内社債より海外社債の方が投資対象として魅力的」(日生の高田保豊クレジット投資部長)とみており、今後も海外社債への投資が拡大しそうだ。【朝日弘行】