機敏なアクションと軽快なトークで人気のご当地キャラ・ふなっしー。アエラのインタビューでも、そのサービス精神は健在だった。
　
　「ヒャッハー」と甲高く叫び、跳びはね、頭部を上下に震わせる高速の動きでイベント会場を沸かせるのは、千葉県船橋市非公認キャラクターのふなっしー。自らはしゃべらない、あまり動かない、が当たり前とされていたご当地キャラの常識を打ち破り、国内外のイベントやテレビから出演オファーが殺到。2011 年秋にツイッターで活動を開始してからわずか3年で国民的大スターへと上りつめた。
　
　　後ろから食べ物を入れる、イリュージョンと自ら呼ぶ技で的確な食レポをしたり、スカイダイビングをしたり、勉強したという流暢な中国語でしゃべったり…次々に新しいことに挑戦しては人々を驚かせていく。今ではツイッターのフォロワー数が120 万を超えた。
　
　　この特集のインタビューに応じてくれた時も、壁からひょっこり頭を出し、愛嬌たっぷりの動きをスタッフに見せてくれた。カメラのシャッターを切っていなくとも、ふなっしーはいつものままだ。
　
　「みんなが喜んでくれたらうれしいなっしー。笑顔になってほしいなっしなー」というのがモットー。なんでそんなにいい梨なのかと聞けば、「極限的に無責任だからなっしー。守るものもないなっしなー」ときっぱり。
　
　　老若男女のファンを引き付けるその素顔は──好きな食べ物は桃と肉。憧れている人はオジー・オズボーンさんやジョー・ペリーさん（エアロスミスのギター）。日本人なら大泉洋さんで、自由なところが好きだという。最近買った高価なものは車、梨カー。性別はなし。
　
　「でも、ふなっしーは虚言癖があるから気をつけるなっしー」
　
　　とのこと。見た目の可愛らしさももちろんだが、この自由でサービス精神旺盛な梨柄（人柄ではない）に引き込まれていくファンも多いようだ。
　
　※AERA 　2015年3月16日号より抜粋