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南太平洋の島国バヌアツを巨大サイクロンが直撃して1週間あまりたった21日、国連はこれまでに17人の死亡が確認され、約6万5000人が住居を失ったと被害状況を明らかにした。そのうえで復興には最低でも200万米ドル(約2億4000万円)が必要だと人道支援を訴えた。
国連人道問題調整事務所(UNOCHA)によると、今月13日夜から14日にかけて巨大サイクロン「パム」が襲ったバヌアツでは、21日までに17人の死亡が確認された。また、総人口の半分以上の16万6000人が被災し、このうち6万5000人が住むところを失って、現在も39カ所の避難所で生活しているという。
各国政府や国際的な支援機関からは救援支援物資が送られつつあるが、バヌアツの首都ポートヴィラから、島々を結ぶ輸送手段の確保ができない状態は今も続く。バヌアツ政府は21日に輸送計画をとりまとめ、水や食料、医療品の乏しい避難所から優先して届けるとしている。
主要産業である農業への影響は最も深刻で、バナナやココナッツ、キャベツなどの農場や、豚や鶏などの畜産農家が壊滅的な被害を受けたという。バヌアツ政府や国連は国際社会に対し、200万米ドルの支援の必要性を訴えている。