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邪馬台国論争に新材料 卑弥呼の鏡?「中国で発見」論文 (朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150302-00000010-asahi-soci
http://amd.c.yimg.jp/im_siggYupFvG4LWcVUjQPFvSfE8A—x600-y599-q90/amd/20150302-00000010-asahi-000-3-view.jpg
中国で見つかった三角縁神獣鏡=王趁意さん提供
邪馬台国の女王・卑弥呼がもらったとも言われ、製作地を巡り論争が続く謎の鏡・三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)。これと同じ型式の
鏡が中国河南省の洛陽市で見つかったとする論文が、地元の研究誌に掲載された。
【写真・漫画・動画】中国で見つかった三角縁神獣鏡の二重笠松文様=王趁意さん提供
論文を書いたのは河南省在住のコレクターで研究者でもある王趁意さん。王さんは鏡について「2009年ごろ、当時、洛陽最大の骨董
(こっとう)市で、市郊外の白馬寺付近の農民から譲り受けた」と説明する。正確な出土地点はわからないという。
鏡は直径18・3センチ。厚さ0・5センチ。三角縁神獣鏡としてはやや小ぶりで、内側に西王母(せいおうぼ)と東王父(とうおうふ)という神仙や
霊獣、外側にノコギリの刃のような鋸歯文(きょしもん)と二重の波状の模様を巡らせる。
鏡が見つかった洛陽市は中国の三国時代に魏の都があった場所。歴史書「魏志倭人伝」は、239年に魏の皇帝が倭(日本)を治める邪馬台国の
女王・卑弥呼に「銅鏡百枚」を与えたと記している。日本では、100枚の鏡は三角縁神獣鏡とみる意見が多かったが、肝心の中国から1枚も
出土していないため、疑問が呈されてきた。今回の発見はこの論争だけでなく、邪馬台国の所在地論争にも影響を与える可能性が大きい。
明治大の大塚初重名誉教授は「写真・漫画・動画を見ただけだが、三角縁神獣鏡に間違いない。まだ1面だけなので、同種の鏡がさらに見つかるかどうか
注意深く見守っていく必要がある」と話している。(塚本和人)
■製作地巡り2説が対立
今回発見された「三角縁神獣鏡」の最大の特徴は、今まで中国の鏡では確認されていなかった、松の枝を重ねたような「笠松文様」がある点だ。
三角縁神獣鏡独特のもので、王さんは「外側の鋸歯文も日本の三角縁神獣鏡の典型的な特徴の一つで、中国の鏡にはほとんど見られない文様」
と主張する。実物を見た河南省博物院の張●(●は金へんに皆)生さんも「複数の研究者が実物を見たが、贋作(がんさく)などではない」と話す。