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インターネット上の仮想商店街「ヤフーショッピング」に出店している家電通販サイト「まいど」の運営会社が、
大量の架空注文でヤフーから不正にポイントを取得する架空循環取引をしていた疑いがあることが6日、分かった。
ポイントが使われることでヤフーは数億円の被害を受けていたとみられ、同社は詐欺罪で警視庁に告訴することを
検討している。
関係者によると、運営会社はヤフーと取引金融機関に、事業継続を断念し廃業する意向を伝えた。ヤフーショッ
ピングの「まいど」は6日、「閉店いたしました」とサイト上で表示した。
運営会社は、ヤフーショッピングでの架空循環取引以外にも、売り上げ水増しなどの大がかりな粉飾決算をして
いた疑いが強い。
ヤフーは出店者に、売り上げの最低1%分のポイントを出店者の負担で利用者へ還元するよう求めている。
出店者は1~15%の間で還元率を設定できるが、ポイントが5~10倍になる随時開催のキャンペーン時は、
ヤフーがポイントの増額分を負担する仕組みになっている。
関係者によると、こうしたキャンペーン開催日に限って「まいど」だけが突出して売り上げが伸びる状態が平成
24年ごろから目立ち始め、昨年末には普段の二十数倍に上る開催日もあった。
開催日に「まいど」で大量の注文をするヤフーID(利用者ID)は数十個あり、いずれも1回のキャンペーンで
1つのIDが獲得できる増額分ポイントの上限まで取得していた。
調査の結果、ヤフーは運営会社側が、数十人分のヤフーIDを使って「まいど」に架空の注文を繰り返している
可能性が高いと判断した。
運営会社側は、ヤフーから取得した増額分ポイントを、他のヤフーショッピングの家電通販サイトで使用して格安で
商品を仕入れ、「まいど」で販売していたとみられる。
ヤフーはこれらが詐欺行為に当たり、過去数年にわたり年1億円前後の被害を受けていた可能性が高いとして、
警視庁への告訴を検討している。
運営会社は、架空注文で売上高を増やし、金融機関の融資を受けやすくすることを狙った可能性もある。関係者に
よると、売上高全体の2割程度が架空売買によるものだったという。
運営会社の担当者は産経新聞の取材に「社長がいないので詳細は分からない」。ヤフー広報室は「運営会社から
廃業するという連絡があったのは事実」としている。
http://www.sankei.com/west/news/150307/wst1503070015-n1.html
http://www.sankei.com/images/news/150307/wst1503070015-p1.jpg