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三菱重工業は12日、500メートル先まで、ケーブルを使わずに電波で電気を送る実験に成功したと発表した。
地上から3万6000キロ・メートル離れた宇宙空間で太陽光発電を行って地上へ送電する、「宇宙太陽光発電」の実現に不可欠な技術で、今回の距離は国内では最長という。同社はまずは数年以内に、送電ケーブルの敷設が難しい山間部にある設備などへの送電に、この技術を実用化したいという。
実験は2月24日に同社神戸造船所(神戸市)で行われた。10キロ・ワットの電力をマイクロ波と呼ばれる電波に変換して、アンテナから500メートル先に送り、パネル状の装置で受信。再び電力に変換して発光ダイオードを点灯させた。
宇宙太陽光発電は天候などに左右されないため、発電効率が地上より10倍高いのが特徴。2030~40年代に実現するとも言われている。