１５日午前１１時１５分ごろ、大阪府豊中市の服部緑地内の新宮池で、先月２８日から行方不明になっていた疋田逞大（ひきた・ていた）君（６）＝豊中市東泉丘１＝の遺体が見つかった。最後に目撃された児童施設から北東に約９５メートル離れた場所だった。遺体に目立った外傷はなく、死因は水を飲みこんだことによる窒息死だった。

【水が濁り、ダイバーを潜らせず】早く見つけられずごめんなさい

　　　　　　　　　　◇

　疋田君の無事を祈っていた家族らは大きなショックを受けた。

　母親と祖母は１５日夕、疲れ切った様子で自宅に戻った。付き添っていた５０代の知人女性は「みんなあきらめていなかった。何が何だか分からず、涙も出てこない。家族はまだ何も受け止められない状況だ」と話した。

　疋田君がいた児童施設は約１０万枚のビラを作り、手がかりを求めた。地域の人とビラを配った豊中市社会福祉協議会の勝部麗子事務局次長は「お母さんは『遠くに行くはずがない』と言っていた。近くにいたのに見つけてあげられなかった。疋田君は寒くて寂しい思いをしていたと思う」と声を詰まらせた。

　児童施設の男性施設長（３０）は「鍵を二重にするなど、子供一人では外に出られないようにしておくべきだった。早く見つけてあげられず、ごめんなさい」と涙ぐんだ。【村上尊一、池田知広】