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Infineon Technologiesは、モバイル/ウェアラブル製品やIoT(Internet of Things)機器の用途向けに、±5cmの超高分解能かつ低消費電力のデジタル気圧センサ「DPS310」の提供を開始したと発表した。
同製品は、圧電式ではなく、MEMS技術を用いた容量性検知方式を採用。これにより、温度が急に変化した場合でも、広い温度範囲を通じて高い精度が保証される。
高精度モードで使用した場合、±5cmでの高さを正確に測定できるため、屋内ナビゲーション最大の課題である過渡状態の正確な検知が可能。高い分解能により、ユーザーが今いる階から別の階に移動していることを識別し、新しい階の見取り図のダウンロードを得るといった応用が考えられる。また、スポーツ/フィットネス アプリケーションでは、さまざまな種類の「ステップ」を判別し、これに応じたカロリーの「燃焼率」をより正確に計算することができる。
また、同社の車載用センサ向けに開発された先進的な半導体プロセスを活用。2.0mm×2.5mm×1.0mmの省スペース型8ピンLGAパッケージへのデバイスの小型化と、低消費電力化に貢献している。
低消費電力モードの場合、消費電流は1回の測定で1秒当たり3μA、待機モードではさらに低くなり1μAを下回る。最新32回分の測定内容を記録するFIFOを内蔵しているため、センサの読み出し間に、ホストプロセッサがスリープモードでいられる時間が長くなることで、システム全体の消費電力を削減できる。
1.7V~3.6Vの供給電圧で動作し、300hPa~1200hPaの圧力範囲と-40℃~85℃の温度範囲で、高信頼性、高精度のパフォーマンスを達成。複数の測定モードと分解能により、対象とするアプリケーションに合わせたデバイスの最適化が可能となっている。
同製品は、2015年5月にエンジニアリングサンプル、2015年第3四半期に量産出荷の開始を予定。今後はスターターキットと評価ボードを提供し、デザインイン作業をサポートしていく。
Infineonのデジタル気圧センサ「DPS310」