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米国・ユタ州で起きた悲惨な事故の現場で、対応に当たる警察官たちが、助けを求める謎の声に導かれて生後18カ月の赤ちゃんを救出したとして話題になっている。謎の声の主とは、一体誰だったのか? 詳細についてお伝えしよう。
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■裏返しになって川に転落した車から……
複数の米国メディアが報じたところによると、事故は今月7日に発生した。午前10時30分ごろ、シングルマザーのジェニファー・グローズベックさん(25)は、愛車の赤いダッジに娘のリリーちゃんを乗せ、ユタ州スプリングビルにある自宅へと急いでいた。そして2人が悲劇に襲われたのは、スパニッシュ・フォークの橋を走行中のこと。何らかの原因でバランスを崩した車が、側壁に乗り上げ、そのまま川に転落してしまったのだ。
ほとんど沈んでしまった車の姿に誰も気づかず、魚釣りをしていた男性によって事態がようやく通報されたのは、発生から約14時間後のことだった。真っ先に駆けつけた警察官4人は、現場の光景に思わず息を呑んだという。車は反転した状態で水に浸かり、生存者がいる可能性は限りなく低いと思われた。冷たい水と急な流れの中、少しずつ車へと歩みを進める警察官たち――と、その時のことだ。
「『助けて…こっちです…』という、とてもハッキリした女性の声が聞こえてきたんです」
「もちろん私たちは『頑張るんだ、今助けに行く』と返事をしましたよ」
救助に当たった1人、タイラー・ベドーズ警察官はこのように振り返る。生存者がいることを確信し、水の充満する車内を必死で捜索する警察官たち。そして発見されたのは、すでに息絶えたジェニファーさんと、意識のないリリーちゃんだった。
「私たちは、リリーちゃんの目が微かに震える様子に気づきました。(気を失っているものの)生きていたのです!」(ベドーズ警察官)
車内で宙吊り状態になっていたリリーちゃんだが、なんと幸運にも頭が水に沈むことはなく、奇跡的に一命を取り留めたのだという。すぐさま心肺蘇生術が施された彼女は、ソルトレークシティーにある「プライマリー・チルドレン・ホスピタル」へと搬送されて意識を取り戻し、現在の容態は回復に向かっているようだ。
■謎の声を発したのは誰?
これだけ悲惨な事故にもかかわらず幼い命が救われたことは、まさに不幸中の幸いだったといえる。後に低体温症で治療を受けなければならないほど厳しい救助活動をやってのけた4人について、「警官の鏡だ」と賞賛の声も巻き起こった。しかし彼らは、あの時聞こえた"謎の声"について、今も困惑している様子だ。
「どうしても説明がつきません。何が聞こえたと考えればよいのでしょう」
「他の仲間たちにも聞こえていなければ、きっと信じなかったと思います」
「私は特に信心深いというわけでもありませんが、あれは確かに声でした」(ベドーズ警察官)
亡くなったジェニファーさんの姉・ジルさんは、インタビューに次のように答えている。
「医療事務の資格をとるために勉強していた妹は、とても優しい子でした」
「いつも愛する者のために尽くしている、素晴らしい母親でした」
「リリーを救ってくれたみなさんには本当に感謝しています」
遺族は、ジェニファーさんの葬儀費用とリリーちゃんの治療費を捻出するため、オンライン上で寄付を募る活動を開始しているようだ。ちなみに、事故の原因については現在捜査中だが、スリップ痕や何かを避けようとした跡は確認されていないという。
果たして警察官たちが聞いた声は、愛する娘をどうしても救いたいと願うジェニファーさんの強い思いが現れたものだったのだろうか。いずれにしても、警察官4人は確かに謎の声を耳にしており、それが救出活動を急がせたことは間違いないようだ。