政治そのほか速
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「ゴジラ」が復活する。昨年、すでに復活したではないかと言う人がいると思うが、そうではない。昨年公開されたのはハリウッド版で、今回は純然たる本家本元、東宝が製作する「ゴジラ」である。この秋から製作開始、来年の夏に公開の運びだ。
日本版は04年の「ゴジラ FINAL WARS」が最後。実に12年ぶりの公開となる。製作陣に驚いた。総監督・脚本は「エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明。監督・特撮は今年夏に公開予定の「進撃の巨人」の樋口真嗣。2人ともゴジラ映画への造詣が極めて深く、いわば真打ち登場なのだ。
総監督と監督の違いが気になる。関係者に聞いた限りでは、脚本を担当する庵野氏が筋の展開など作品全体の輪郭、見取り図を作り、撮影の実務を行う製作現場の仕切りは樋口氏が担うという。その上に立って、両監督が総合的な判断をして、映画を完成させていくのだろう。
では、肝心要のゴジラの造形やビジュアルはどうなるのか。これまでの定番は、人が中に入る着ぐるみスタイルの特撮描写だった。だから、動きはゆったりし、それゆえにゴジラには風格があった(一部の描写ではCGも使用されていた)。
これも関係者に聞いたところでは、これまでの着ぐるみスタイルを全編で通すのはなかなか難しいのではないか、という。ゆったり感みなぎる昭和的なゴジラでは、スピード感や斬新性が求められるこの時代に、やはりそぐわないということだろう。
ただ、今の段階では着ぐるみか、ゴジラの造形操作がいかようにも可能となる丸ごとCG使用かの二者択一的な選択の結論は出ていない。いずれにしろ、真のゴジラ復活だ。ゴジラは不滅か。
(映画ジャーナリスト・大高宏雄)