政治そのほか速
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1月に公開された映画「マエストロ!」や大ヒットドラマ「半沢直樹」(TBS系)などでおなじみのモロ師岡(56)さん。役者として現在の地位を築いた原点は、映画賞を受賞した「キッズ・リターン」。モロさんを起用した北野武監督(68)は最大の恩人だ。
「キッズ・リターン」がなかったら、ボクの俳優人生は花開かなかったんじゃないかというぐらい、お世話になりました。ボクが演じたのはもともと台本にない役で、もらった差し込み原稿にも“中年ボクサー”としか書かれていない。だから、エキストラのような役なんだろうなって軽く考えていました。
大学で演劇を始めたんですけど、コントやったり、プロボクサー目指したりしてました。35歳の時に「キッズ・リターン」の仕事(公開時は37歳)をいただいたんですけど、それまではVシネマが多くて、しかも、月1本仕事があればいい方だったんです。
武さんとは面識がなくて、“中年で、ボクシングができて、セリフがしゃべれる人”って条件で探していたそうです。
ある日、調布の日活撮影所で、衣装合わせをするから朝10時に来てください、監督も来ますって連絡が入ったからビックリ。武さん、ボクを見ながら「ちょっと日焼けしようか。ランニングシャツの跡つけて」とかって、念入りに打ち合わせをするんですよ。
それなのにボク、最初の撮影前日の夜、かみさん(女優兼芸人の楠美津香)と飲み過ぎちゃった。で、目が覚めたら、翌朝の7時半。川崎のロケ現場に7時半に来てくださいって言われてたのに。かみさんに怒られて、タクシーを飛ばしました。
メークして、ノンビリ構えてたら、助監督からメモでセリフを渡されたんです。
「えっ、セリフ、あんの!?」って、急に張り切っちゃった。力入れてやったら、監督がモニターの前でコケてんですよ。助監督に「モロさん、監督が普通にやれって言ってます」ってダメ出しされました(笑い)。
翌日も朝7時半、翌々日は朝8時半に田町の居酒屋。田町では5行ぐらいある長いセリフをいきなり渡され、え~! って思いながら一生懸命覚えましたね。
でもね、武さんがボクをそんなによく撮ってくれているとは、わからなかったんです。試写会で見た時も自分の芝居しか目に入らず、「オレのセリフ、力ないのかなあ」とか考えるばっかりで。
■「キッズ・リターン」で映画賞受賞、ヒモ状態から脱出
映画賞の助演男優賞を受賞した時も、名古屋のロケに行った帰り、駅の売店で新聞に「モロ師岡」って名前が出てるもんだから、「オレ、何かした!?」って焦ったぐらい。…