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岩手県釜石市の水産加工、酒造、製菓など異業種の5社が連携し、「肉まん」ならぬ「海(うみ)まん」の開発を進めている。
釜石の海産物を活用し、生産から加工、販売までを手掛ける6次産業化の取り組みだ。来春をめどに商品を完成させ、地元の名物にしたいと考えている。
5社は、水産加工会社「三陸いりや水産」、海産物販売会社「リアス海藻店」「ヤマキイチ商店」、酒造会社「浜千鳥」、製菓会社「小島製菓」。
震災後の地域振興に向け、意気投合した経営者たちが「釜石6次化研究会」を設立し、共同で商品開発することになった。それぞれが取り扱う、魚のすり身、酒かす、まんじゅうの生地などを新しい商品に生かせないかと話し合い、浮かんだのが、観光客が手軽に食べられる「海まん」だった。
研究会の代表を務める「三陸いりや水産」の宮崎洋之社長(45)によると、現在は海産物で作った餡(あん)を生地で包み、とりあえずまんじゅうの形にした段階。餡は、添加物を入れれば簡単に粘り気を出せるが、なるべく自然のもので作るために、エイの煮こごりを使うなど研究を重ねている。
研究会の取り組みは、キリングループの復興支援の対象に選ばれ、3000万円の助成金を受けられることになった。今月1日には市内で、助成金の贈呈式と開発段階の海まんの試食会が行われた。サンマ、カツオ、ホタテを使った3種類が用意され、試食した人たちは「生地がぱさぱさしているが、いける味だ」「肉よりも魚の方が健康的でいい」などと感想を語り合っていた。
海まんは、海産物によってさまざまな種類の商品を作ることができる。研究会は、コンビニの肉まんのように地元小売店などでファストフードとして販売することを想定している。
宮崎社長は「海まんを成功させ、多くの地場企業を6次産業化に巻き込んでいきたい。釜石の食ブランドを確立し、地域を元気にできれば」と意気込んでいた。(箱守裕樹)