政治そのほか速
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過疎化が進む山口県周防大島町が、都市部からの移住を促す“特効薬”にしようと、東京や大阪で開かれるイベントなどで配布するユーモアあふれる記念品「シマグラシS錠」を作った。
薬に見立てているが、中身はラムネ菓子1粒。町は、「トカイハモウタク酸」という架空の成分が配合され、都市部の「サービス依存症」からの脱却に効果があるとうたっている。
町は2012年度から定住促進事業を進めており、大都市で開かれるイベントに出向いては、ポケットティッシュやチラシなどを配ってPRしている。「シマグラシS錠」は、より印象に残る品を作ろうと、地元商工会などで組織する「町定住促進協議会」の知恵を借りて制作。今年度、約5万円をかけて約1000個を作った。
9月に東京で開かれたイベント「ふるさと回帰フェア」で配布、受け取った人からは「面白い」と好評だったという。今後も大阪でのイベントなどで配る。
発案したのは、同協議会で「ふるさとライフプロデューサー」を務める泉谷勝敏さん(40)。自らも07年、大阪での暮らしにストレスを感じた家族の健康状態などを考え、勤めていた証券会社を辞めて、妻の実家がある同町に移り住んだ。
泉谷さんは移住当初、「コンビニまで車で行かなければならない」などの不便さを感じていたが、誕生した我が子を自分の孫のようにかわいがってくれる住民らの温かさなどに触れ、今では暮らしを満喫している。
「シマグラシS錠」には、そんな泉谷さんの思いも込め、ラムネが入った小箱の裏面に「何もない暮らしに不満を持たなくなります」「真っ暗な夜が平気になります」などと“効能”を記している。
泉谷さんは「(記念品が)島に住みたいと希望する都会の人たちにとって、移住を決める際の後押しになれば。今後も様々な企画を考えていきたい」と意気込んでいる。(木村歩)