政治そのほか速
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社長の山下奈々子さん(54)は「単に直訳するのではなく、場面にぴたりと合う日本語になるように心がけています」と話す。社員16人のほか、契約する翻訳者約700人を擁し、年間約2700本を請け負う。
中でも、ニュースの翻訳は時間との闘いだ。昨年12月、ノーベル平和賞を受けたマララ・ユスフザイさんの記念講演では翻訳スタッフが夜、東京のテレビ局に入り午前4時までに作業を終え、朝のニュースに間に合わせた。このほか、イスラム過激派組織を巡る中東のニュース、元横綱・朝青龍の父のモンゴル語インタビューなど、様々な言語に対応できるのが強みだ。
高校卒業後、米バージニア州のカレッジに2年留学。帰国後、母親の知人から翻訳の仕事を紹介されたのが、この世界に入るきっかけだった。27年前のことだ。
最初の仕事は、映画のビデオ版字幕用の翻訳だった。自宅の一室で寝る間も惜しんで作業に没頭した。作品の雰囲気や俳優のキャラクターなどに合った言葉を選ぶのは大変だったが、そこに面白さを感じた。
その後、翻訳の需要が増え、2000年に会社組織に。翌01年の米・同時テロの際は、テレビ局に泊まり込みで仕事をした。
深夜でも未明でも電話があれば翻訳の依頼を引き受けてきた。現在は、翻訳の最終チェックも部下に任せるようになり、「自分でこなす方が楽だけど、信頼できる社員が育ってきたから」と笑う。今では取引先の半分以上は社員が新規開拓してきた顧客だという。
「翻訳は、語学力より日本語力と幅広い社会経験が求められる」が持論。自分自身も著名音楽家のコンサートや芝居、落語、トークショーなど、興味を持てばどんどん見に行く。「ジャンルを問わず自分の引き出しを増やしておく。これも翻訳者の仕事なのです」(住友堅一)
【休日】関ジャニの大ファン 全国各地のライブへ
アイドルグループ「関ジャニ∞(エイト)」の大ファンで、全国各地のコンサートに足を運ぶ。この正月も福岡まで遠征した。
「大阪で開かれる関ジャニのコンサートチケットがある」と知人に誘われたのは2007年。当時はあまり気が乗らなかったが、「直前まで京都観光に付き合うから」と口説かれた。コンサートに行き、「元気をもらえる」魅力にすっかりはまってしまったという。
少年だったメンバーが次第に大人に成長していく様子を見守るのが楽しい。ルックスのよさ、歌のうまさ、ユーモア。メンバーがそれぞれの持ち味を生かしていると感じる。
昨年11月、新たに起こした福祉サービスの関連会社の名前を、「ワイズ・インフィニティ・エイト」と名付けた。「私の名前が奈々子だから、その次で8。でも本当は関ジャニのファンだからなんです」
【道具】社員同士で評価 やる気アップ
「翻訳者は、どちらかというとおとなしい人が多い」と常々感じていた。「自信を持って堂々と仕事をしてもらいたい」と思い、約5年前に導入した。
シートには、「皆の模範になっている」「笑顔」「前向き」など、16人の社員が考えた16項目の評価項目が並ぶ。各社員は、自分以外の15人について項目ごとに1位だと思う社員の名前を書いていく。最も多く名前を挙げられた人が「部門賞」を獲得する。
さらに、名前が多い順に1位は3点、2位は2点、3位は1点で計算し、総合の1~3位も決める。1人ずつ表彰し、拍手でみんなで祝う。
「必ずみんなが上位になれるよう、評価項目を考えている。お互いを褒め合い、認め合う社内風土になるようにしています」