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古巣・浦和との埼スタ決戦…GK山岸「90分の一瞬一瞬が特別な時間だった」

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古巣・浦和との埼スタ決戦…GK山岸「90分の一瞬一瞬が特別な時間だった」

 古巣・浦和との埼スタ決戦…GK山岸「90分の一瞬一瞬が特別な時間だった」

 [3.14 J1第1ステージ第2節 浦和1-0山形 埼玉]
 
  プロデビューを果たし、13年半もの長きにわたってプレーしてきた古巣との一戦に臨んだモンテディオ山形のGK山岸範宏。「長い間慣れ親しんだスタジアム」である、かつてのホーム・埼玉スタジアム2002のピッチに立った。「『戦う』という強い気持ちもあったけど、それ以外の気持ちもあった」と試合前を回想するが、「肩肘張らずに、余裕を持って」試合に入ることができたという。試合中は山岸がボールを持つ度に容赦ないブーイングを浴びたが、「自然なこと。想像していた通り」と大きなミスもなく平常心でプレーした。
 
  石崎信弘監督の「まずはしっかり守備から入りたい」という狙い通り、浦和にボールを持たれる時間は長くなったが、決定機はつくらせず0-0のまま時計の針は進んだ。ところが後半38分、MF阿部勇樹のスーパーゴールに泣いた。キャプテンマークを巻く山岸は「勝ち点を取れなかったので、強い悔しさがある」と唇をかんだが、「90分の一瞬一瞬が特別な時間だったのは間違いない」と胸の内を明かした。
 
 「移籍するときに挨拶するタイミングがなかったので、このタイミングで」。試合終了後、山岸は浦和の選手が引き上げた後に赤い応援席へ。「長い間後ろから支えてもらった」浦和サポーターへ感謝の意を示した。
 
  石崎監督は「素晴らしかった」と守備面を評価する一方で、「J2ではできたことが今日のゲームではできなかった」と攻撃面での課題を語る。J1では開幕から2試合得点がないが「ナビスコ杯であろうと、リーグ戦であろうと、勝つために全力を尽くす」と、今年37歳を迎えるキャプテンは、続くナビスコ杯・清水戦での勝利を見据えた。
 
 (取材・文 奥山典幸)
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