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報道陣に対応する日本サッカー協会の霜田正浩強化担当技術委員長=5日、東京都内
アギーレ前監督の解任から約1カ月。日本協会は霜田正浩強化担当技術委員長を中心に人選を進め、何とかハリルホジッチ新監督誕生への道筋をつけた。
2010年W杯後には、ザッケローニ監督就任決定まで約2カ月を要したように、監督選びは難しい作業だ。アギーレ氏を解任したのは2月3日のこと。世界中の代表チームではW杯後の新チームが動きだしており、欧州主要リーグはシーズン真っ最中。W杯予選開始を6月に控え、チームを率いていない有能な指導者を口説くには、選択肢は狭く、時期も悪かった。技術委員会の危機管理能力という面で力量が問われた。
技術委は外国人5人程度を後任候補に挙げたが、当初はなかなか好感触はつかめなかったようだ。ある協会関係者は「このタイミングだから急にいろんなことを始めるのでなく、継続して(世界の)マーケットを注視することが大事」と指摘する。
新監督が内定し、どうにか今後へのめどは立った。しかし、日本代表はアジア杯で5大会ぶりの準々決勝敗退に終わり、年代別の各代表もアジア予選敗退が続く。日本サッカー全体の強化へ、一層のてこ入れも必要だ。協会内部には、代表に常に帯同する強化責任者の新設など、技術委員会の機能を強化すべきだとの意見もある。
何より、今回の前代未聞の事態に至った経緯の検証も不可欠だ。新監督が決まっても、技術委員会が負う課題は多い。