政治そのほか速
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やはりバットを持ったらただ者ではない。
15日、「6番DH」で出場した西武の森友哉(19)が四回と八回に今季1、2号ソロ本塁打。三回にも2点適時打を放つなど、5打数3安打4打点と大暴れした。森は試合後、「調子が悪い中、しっかりスイングができた。1号が出たので、(今後は)いい気持ちで打席に立てる」と話した。
しかし、肝心の捕手について尋ねると「実戦離れ? そうですね。(この状況で)いきなり(マスクを)かぶれと言われたら厳しいかもしれません」と言った。
今季14試合すべてに出場しながらいずれもDH。一度もマスクをかぶっていない。13年ドラフト1位で入団した際は、「西武は今後10年、捕手に困らない」といわれた逸材なのに、ここまでスタメンマスクをかぶっているのは正捕手の炭谷なのだ。
袴田ヘッドコーチは森の起用について、「捕手として使いたいのはもちろんだけど、勝敗もかかっているから難しい」と言う。西武は現在2位タイで、首位日本ハムとはわずか2.5ゲームしか離れていない。混パを戦うためには、正捕手の炭谷に頼らざるを得ないのだろう。
この方針に首をかしげるのは、評論家の山崎裕之氏だ。
「そこまで森のリードに不安があるならば、配球を投手に任せればいい。そうやって育った捕手も過去にはいます。そもそも私は、炭谷のリードが素晴らしいとは思いません。むしろ、ここ何年も成長していない印象の方が強い」
首脳陣も現状のままでいいとは思っていない。
「今のところは(本拠地で一、二軍の)親子ゲームがあるときに、下で何試合かマスクをかぶらせようと思っている。二軍落ちはさせず、デーゲームとナイターで2試合。若いからその辺は大丈夫だと思う」(袴田コーチ)
かつて巨人の阿部は、「捕手は二軍で全試合に出るよりも、一軍で10試合に出た方がよほど勉強になる」と話していた。肝心なのは量より質。緊迫した試合を経験しなければ意味はない、ということだ。森は「打つだけの人」になりかねない。