政治そのほか速
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これまで失敗しても前向きな発言に終始し、常に笑みを絶やさなかった右腕が、今キャンプでは自らに厳しい評価を下し、鋭い目つきで練習に取り組んでいる。5年目への意欲が全身に満ちあふれている。
今月8日の紅白戦に先発した斎藤は2回2安打1失点。直球は最高140キロを計測し、まずまずの内容に見えたが、明らかにいら立っていた。「得たものは何もない。全てを修正したい」。昨年は2月8日の紅白戦に登板し、2回2安打1失点で「楽しかった」と語っていた。ほぼ同じ内容で、感想は大きく違った。
オフの過ごし方も変えた。2012、13年のシーズン後、早大の後輩で、学生時代はソフトボール部だった大嶋と自主トレを行ったが、このオフは実施しなかった。昨年1月には広島の福井、西武の大石との「早大トリオ」で合同自主トレに臨んだが、これもやめた。「自分に必要なことは(他人と)共有できるものではない」と考え、あえて一人でトレーニングを積んだ。
今キャンプ初日、チームで最初にブルペン入りした。斎藤は「(一番乗りは)全く意識していない」と言い、勢いのある決意も口にしない。滑らかになった投球フォームを首脳陣に高く評価されても、淡々と「まだまだ、やるべきことはたくさんある」。しかし、周囲は敏感だ。中山ブルペン捕手は「今年の(斎藤)佑ちゃんは、今までのように『やるぞ』とは言わない。虎視眈々(たんたん)と狙っている印象」と見る。
プロ入り後の4年間で通算13勝16敗は当然、不本意な成績。先発ローテーション入りを目指し、10人近い候補がひしめく中で、背番号18は勝負のシーズンに備え、静かに闘志を燃やしている。(福井浩介)